わたしは韓国関連専門紙である「東洋経済日報
」という週刊新聞で毎週「ビジネス韓国語」のコラムを担当しています。

韓国の経済、文化情報が隅から隅まで詰まっていてとても有難い新聞です。
上記リンク先のページにもありますが、直近の新聞に書いてあった
「ソウル市内、新世界と斗山の大型免税店オープン」に興味津々です。
韓国は商機を逃さず攻めてきますよね~。

先日当新聞を読んでいたら懐かしい一言に遭遇したのでご紹介しましょう。
新聞は日本語で書いてありますので日本語ですが、それは「構造調整」。
韓国、韓国語に詳しい方ならこれが韓国語で「구조조정(クジョジョジョン)」であり、それがどんなことを指すかお分かりかと思いますが、もしかしたらピンとこない方もい
るかもしれません。

でも、記事内容を見ればわかるので、韓国的な時事用語を敢えて残したのでしょう。他にも、韓国系新聞社の日本語版記事などでも「構造調整」と書いてある記事をよく見ます


「구조조정(クジョジョジョン)」は、「リストラクチャリング」とも訳されますが、
日本語の「リストラクチャリング」は、企業が個人を解雇する、というような意味合いが強いので、「企業再編」が最も近いかなと思います。もちろん、企業だけでなく、公的
団体、大学組織などでも使われる言葉なので、その解体、再編する組織によって言葉は変わって来るでしょう。
日本語に訳すときに注意が必要な韓国時事用語の一つと思っています。

例文:
2008년 세계금융위기 이후 구조조정으로 정상화된
기업 비율은 32.4%에 그쳤다.
(イチョンパルリョン セゲクミュンウィギ イフ クジョジョジョンウロ チョンサンファデン キオップ ピユルン サムシビーチョム サーポーセントゥエ クチョッタ

/2008年世界金融危機以後、企業再編により正常化した企業の比率は32.4%に留まった)

この「構造調整」という言葉を「懐かしい」と言いましたが、この「구조조정(クジョジョジョン)」は、私が韓国留学していた1998年に毎日のようにニュースで流れてい
た言葉なのです。

1998年と言えば、そう、韓国のIMF通貨危機
で韓国経済が大混乱したときです。
韓国に留学したばかりでまだまだヒアリングに自信が持てない頃、テレビからしきりにこの言葉が流れて来て、一昔前の「じぇじぇじぇ」ならぬ「ジョジョジョ」に「いったい
何なんだ!?」と思っていましたが、韓国社会にとってはとても深刻なニュースだったんですよね。
あれから約20年。ソウルのきらびやかさが眩しいです。



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