先週、アメリカ大統領選挙の話題を取り上げましたが、メルマガ読者の方皆さんも
ご存知でいらっしゃるでしょう、韓国では大統領の知人が国政に介入していたということで、
大統領の責任を求める動きが激しくなっています。

大統領の退陣を求め、デモをする韓国の人々の光景をご覧になりましたか?
20万人以上の参加者だったとか。20万人というと、東京港区の全人口くらいです。

留学時代に語学学校の先生が、「日韓関係は‘가깝고도 먼 나라(カカpコドモン ナラ/
近いながらも遠い国→近くて遠い国)’と表現されます」と教えてくれました。
私の周囲にも「韓国にいたら参加していた」と言う韓国の方が少なくないし、それを心から実感します。

良い悪いの問題ではなく、日本ではまずこのような光景を見ることはないような
気がしますし、例えば中国などは、国の首席や首相などに対しストレートにデモで
抗議をすること自体が難しいかもしれません。

さて、韓国でデモに参加している人々が掲げるプラカードを見て、思わず辞書を
調べた方は多いのではないでしょうか。

「하야하라」(ハヤハラ/下野せよ)

と書いてあります。見たとき、

「へぇ~、‘下野’って久しぶりに聞いたな」と。日本語で「下野」というと、歴史の
教科書や文学作品などで接していたような気がします。「韓国ではこのような場でも
使うのか」と思いました。

日本の報道では、「退陣要求」などの用語を目にしていたので、てっきり、
「퇴진하라」(テジナラ/退陣せよ)となるのかと。

「下野」とは、「(高い)官職をやめて民間に下ること」とあります。なるほど。
「退陣」で調べると、「軍隊が陣取っていた位置から後方へ退くこと」、「人が陣営を
立ち去ること」とあるので、「下野」がピッタリくるわけですね。

日々の報道を見るに、ことは単純には運ばないようです。目が離せない日々が続きますね。



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