韓国語能力試験が近づいてきて、本校でも団体受験受付を始めています。
そこで、受講生の方にこのように声を掛けるのですが、

「○○씨, 시험 보세요?」
(○○シ シホム ポセヨ?/○○さん、試験受けられますか?)

「○○씨, 시험 안 보세요?」
(○○シ シホム アン ボセヨ?/○○さん、試験受けられないのですか?)

と聞くと、キョトンとされることが多く、

「試験受けられますか?」と日本語で聞いてやっと、「あっ」となることが多かった
のです。

原因が分かりました。

「試験を受ける」は、韓国語で、

「시험을 보다」

「受ける」という日本語が、韓国語になると「보다」(←代表的な意味は「見る」)
になっているので、一瞬ピンとこないのでしょう。

「受ける」だから・・・「받다」・・・で、「시험을 받아요」と言ってしまいがちですが、
これは誤りです。

ちなみに、「보다」には「見る」以外にもう一つ代表的な意味がありますね。
韓国ドラマやK-POPSによく接する方はお馴染みのフレーズ、

「보고 싶다」(ポゴシッタ/会いたい)
「보고 싶어」(ポゴシッポ/会いたい)

です。「만나다(会う)」という言葉には、「(何か用事があって)会う」というニュアンス
が含まれていますが、「보다(会う)」は「(ただ単に)会う」ときにも使われます。

例:내일 보자 .(ネイル ボジャ/明日会おう、また明日)


さて、小話をひとつ。
私の友人が韓国に留学して間もない頃、とある食事会で知り合った韓国人男性
から早速次の日に電話が掛かってきたのだとか。

その男性は、片言の日本語で彼女をデートに誘おうとしているらしいのですが、
しきりに、

「見たいです、見たいです」と言うのですって。

必死な彼は、「보고 싶어요」の「보다」を「見る」で訳してしまったのでしょう。
努力は素晴らしいですが・・・惜しい!ですね。

結局2人がデートをしたのか、しなかったのかまでは覚えていませんが・・・。

このように、日本語と韓国語はとても似ていながらも、ふとしたところで全く違っていて、
学習者を飽きさせません。他にも「日本語(韓国語)ではこういう使い方だけど・・・」
という単語はたくさんありますね。



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