朝鮮総連が金第1書記の演説の内容をまとめ、幹部らに配布した「金正恩語録」(「救え!北朝鮮の民衆/緊急行動ネットワーク」提供)=18日、東京(聯合ニュース)
朝鮮総連が金第1書記の演説の内容をまとめ、幹部らに配布した「金正恩語録」(「救え!北朝鮮の民衆/緊急行動ネットワーク」提供)=18日、東京(聯合ニュース)
【東京聯合ニュース】在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)が幹部を対象に金正恩(キム・ジョンウン)第1書記偶像化教育を実施している。偶像化教育を通じ、朝鮮総連の許宗萬(ホ・ジョンマン)議長を中心に団結するようを強調していることが18日までに分かった。
 日本の非政府組織(NGO)「救え!北朝鮮の民衆/緊急行動ネットワーク」(RENK)によると、朝鮮総連は先月28日から大阪で、東日本支部と西日本支部の委員長、朝鮮学校の校長らを対象に2泊3日の短期講習を実施している。講習は21日まで行われる予定だ。
 朝鮮総連が作成した短期講習の参考資料をみると、講習の目的が金第1書記偶像化教育だということが分かる。資料はA4用紙25枚分で、金第1書記については、「10代で主体思想の理論的・実践的問題を考察し、新たな見解を示した」「最先端の科学技術の専門知識を持っている」「午前4、5時まで偉大なる将軍様(故金正日(キム・ジョンイル)総書記)の主体的軍事戦法を体得した後、われわれ式の作戦構想を完成させ、大学の講座長が金第1書記に感服した」などの表現で埋め尽くされている。
 朝鮮総連のこうした動きは2月に徐萬述(ソ・マンスル)議長が死亡し、先月19日に許氏が責任副議長から議長に昇格したことと関連があるとみられる。資料には金第1書記偶像化を「許議長を中心とする団結」につなげようとする意図が読み取れる内容も含まれている。
 朝鮮総連の事情に詳しいある関係者は「許議長は1980年代から朝鮮総連の財政担当副議長を務め、各種の不正疑惑が後を絶たなかった。朝鮮総連系信用金庫の破産の責任もあるとの非難も受けている。朝鮮総連が金第1書記偶像化を進めることで内部の反発を抑え、許議長体制を強化しようとしているようだ」と述べた。

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