【ソウル聯合ニュース】韓国の統一部は23日の国会外交統一委員会で、北朝鮮が「12の重要目標」の1番目である穀物生産に資源や人員を総動員しており、台風や大雨への備えに追われているとの情報分析結果を報告した。 北朝鮮の金正恩(
キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)は今月に入り、東部・江原道の台風被災地を視察したのに続き、堤防の決壊で冠水した西部・平安南道の干拓地を訪れ首相や内閣を厳しく叱責し、問責を指示した。 一方、統一部は中朝貿易について、新型コロナウイルス流行前の85%の水準まで回復したが、かつらなど委託加工輸出の成長が鈍化し、回復が足踏みしていると報告した。 北朝鮮は今月16日、新型コロナ対策で国境を封鎖してから3年7カ月ぶりに国際スポーツ大会に選手団を派遣し、22日には北朝鮮と中国を結ぶ航空便を再開した。統一部は北朝鮮の動きを「制限的な国境開放」と分析し、全面的な国境開放や国際機関職員の北朝鮮への復帰などの動向を注視していると明らかにした。 軍事面では金正恩氏が7月27日、朝鮮戦争(1950~53年)の休戦協定締結日に合わせ積極的な公開活動を再開して内部結束を図り、さまざまな対韓・対米軍事威嚇を強化しているとの見方を示した。また、閲兵式(軍事パレード)や兵器展示会を通じ、ロシア・中国との関係を強化する動きを見せ、韓米日の安全保障協力に対抗する姿勢を鮮明にしていると分析した。 7月18日に韓国側から軍事境界線を越えて北朝鮮に入った在韓米軍の兵士に関しては、長期にわたって調査を行い、兵士を「カード」として活用する意図を示したと報告した。 また、国際社会で北朝鮮問題をめぐる連携も積極的に推進する方針を表明した。ドイツ、ベトナムなどと南北統一関連の協力事業を実施し、海外で朝鮮半島専門家を育成しネットワークを構築する「統一公共外交」も推進するとした。
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