【ソウル聯合ニュース】朝鮮戦争などで生き別れになった南北離散家族が北朝鮮南東部・金剛山などで再会する行事を巡り、韓国政府に参加を申請した人のうち、3647人が昨年死亡していたことが21日、統一部の資料などで分かった。 昨年末時点での再会行事への参加申請者は計13万3675人で、存命者は4万2624人となっている。 存命者のうち90歳以上は28.5%、80代は37.1%、70代は19.2%、60代は9.3%、59歳以下は6.0%。 平均寿命が韓国よりも短いことなどから、北朝鮮でも家族と再会できずに死亡した人が多くいるとみられる。 離散家族の再会行事は2000年8月に初開催され、18年8月までに計21回開かれた。だが、19年2月の米朝首脳会談が決裂して以降、朝鮮半島情勢が急激に冷え込んだ影響で、5年近く開かれていない。 18年に当時の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(
キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)が署名した「平壌共同宣言」には、離散家族のための常設面会所の早期開所、映像を通じた再会、ビデオレターの交換などが盛り込まれたが、いずれも実施には至っていない。 離散家族の再会事業はこれまで南北対話の扉を開く役割を果たしてきた。 韓国の権寧世(クォン・ヨンセ)統一部長官は昨年の秋夕(中秋節)連休直前の9月8日に発表した談話で、離散家族問題の解決を話し合う当局間の会談を北朝鮮に提案したが、北朝鮮はこれに回答しなかった。 権氏は先月にも記者団に対し「離散家族問題にも努力を集中する」と説明したものの、北朝鮮との水面下での対話が断絶しているため、具体策がない状況だ。 南北関係が全般的に改善しなければ、再会事業を進展させるのは難しいとみられる。
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