北朝鮮の鉱山開発を南北が共同で進めている中、中国が北朝鮮のモリブデン鉱山の採掘権を確保した。北京の消息筋によると、河北省の鉱山開発会社が平壌市内にあるモリブデン鉱山の採掘権を確保し、商務部の承認を受けたという。また、これに先立ち浙江省の民間企業が北朝鮮の対外経済貿易協力推進委員会と合弁で大広合営会社を設立し、17日から営業を開始しているという。

 中国企業はこれまでも北朝鮮の鉄鉱や炭鉱の採掘権を獲得しているが、モリブデン鉱山の採掘権を確保したのはこれが初めて。希少価値の高いモリブデンは、航空機やロケット、人工衛星などの分野で広範囲に使われており、戦略的な価値も高い。

 一方、南北間では4月下旬に黄海道で黒鉛鉱山の合弁設備が完成したほか、5月末には平安北道で鉄鉱の生産を開始している。また、大韓鉱業振興公社を中心に、咸鏡南道のマグネサイト鉱山と亜鉛鉱山の共同開発が進められているが、モリブデン鉱山の開発については具体的な合意はない状態だ。


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