注目の＜タルレ音楽団＞　ミュージックビデオ撮影

脱北者出身の女性グループ＜タルレ音楽団＞が21日、京畿道南楊州(ナミャンジュ）総合撮影所でデビュー曲のミュージックビデオ撮影を行った。メンバーたちは少し緊張した面持ちを見せていたが、「記者の人たちが私達の写真を撮っている様子を見ていると、本当に芸能人になったんだなと思います」と自信感を見せた。
　
ミュージックビデオは、映画『JSA』『トンマッコルへようこそ』を一部パロディ化した内容。板門店で南北兵士が喧嘩をするところへ＜タルレ音楽団＞が駆けつけ歌で仲直りさせるというストーリーだ。この日の撮影は、英国BBC、日本のNHK、日本テレビなどが密着取材を行った。マスコミの前に正式に姿を現したのは初めてとあり、脱北過程や南北関係に関する敏感な質問が多く上がったが、メンバーたちは「私たちは政治家ではなく、歌を歌う人間です」と話し、脱北者としてではなく韓国の芸能人、音楽グループとして見て欲しいと呼びかけた。

タルレ音楽団 の最新ニュースまとめ

＜タルレ音楽団＞の“タルレ”とは、ユリ科のヒメニラという植物。早春に芽を出し、食用にすると香りを放つ。音楽団の歌を聴いて凍っていた南北の心が解けるようにという思いで付けた名前だという。グループ名、歌、すべてが“北朝鮮らしい”のも、北朝鮮の文化、音楽を披露したいという思いからだ。多くの韓国人が持つ北朝鮮歌謡に対する拒否感を忘れさせ、一緒に踊ってもらいたいという。北朝鮮らしい歌声に楽なスタイルで歌う韓国式を取り混ぜようと、独特の歌唱法を研究したと話した。

内外からの注目がプレッシャーにはならないかと尋ねられると、「北朝鮮から来たからなのでしょうが、期待を裏切らないようにという負担は感じます。これほどまで注目されるとは思わなかった」と正直な思いを話した。


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