【昌原聯合ニュース】韓国南東部、慶尚南道陜川郡で開催された「2013大蔵経世界文化祝典」の閉幕式が10日行われ、45日間の会期の幕を閉じた。
 慶尚南道、陜川郡、海印寺の共催で9月27日開幕した祝典は興行成績、経済性、来場者の満足度、安全性など全ての側面で成功したとの評価を受けている。
 何より入場者数が当初目標の160万人を大きく上回った。今月9日現在で194万人を超えており、10日までに200万人以上が会場を訪れたとみられる。
 開幕から10日以上雨が続き、台風まで来るという悪条件の中で予想を上回る入場者を集めた。外国人観光客も当初目標の5万人を上回り、企画財政部が認定する国際大会の名に値する祝典となった。
 祝典は慶尚南道と陜川郡の地域経済活性化にも大きく寄与した。企画財政部の対外経済政策研究院は経済波及効果を4000億ウォン(約373億万円)以上と推計した。
 会期中に会場や海印寺一帯の宿泊施設、飲食店、スーパーなどが売り上げを伸ばし、隣接する慶尚北道でも特需に沸いたと評価される。
 直接的な経済効果以上に慶尚南道と陜川郡のブランド価値上昇、海印寺の国際的認知度アップなど、目に見えない非経済的効果が広範囲に及んでいると分析される。
 学生たちの歴史学習はもちろん、体験学習や秋の遠足の場所としても活用された。組織委員会は家族や個人での訪問を含め学生の来場者数は30万人を超えたと推計している。
 今回の祝典には交通、警備、消防、医療、通訳、清掃、案内、ボランティアなど1日平均316人、延べ1万4220人が参加した。
 特に、陜川郡庁は祝典への支援を惜しまなかった。陜川地域の社会団体関係者らも自発的に参加し、ほぼ毎日会場を訪れ、ボランティア活動を行った。
 会場には1日平均4万5000人余りが足を運んだが、事故「ゼロ」という大記録も打ち立てた。組織委は開幕まで9か月しか残っていなかった昨年12月に発足。準備期間が短いという懸念の中で出発していた。
 改善事項や課題も残った。
 まず、1日最大10万人以上を受け入れるには道路状況があまりにも劣悪だった。会場から海印寺入口までの6キロ区間の往復2車線道路と会場付近の駐車施設の拡充が必要と指摘された。
 乗用車の出入りを制限する代わりに、シャトルバスの運行を拡大し、交通の流れを円滑にすべきだったとする声も上がった。また、滞在型の観光地になるよう宿泊・便宜施設の拡充も指摘された。慶尚南道が保有している国際行事のノウハウや人材を効率的に活用し、専門化すべきだとする意見も出た。
 海印寺広報局長を務める僧侶の宗玄(ジョンヒョン)さんは「事故なく、成功裏に終わって幸い。寺としても前回より誠意を尽くしたが、あまりにも多くの方が訪れ、渋滞など不便を強いられたようだ」と振り返った。
 霊山大観光コンベンション学科のイム・サンギュ教授は「祝典は大蔵経という文化の原形を活用し開催された側面で特色ある祝祭だった。今後、滞在型の観光客を誘致するためにはホテルなど宿泊施設の拡充が必要」とアドバイスした。
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