【ソウル聯合ニュース】現代・起亜自動車グループが世界5位の自動車メーカーに成長したにもかかわらず、日本市場での存在感はゼロに等しい。現代自動車は2001年に日本市場に進出したものの業績不振から2010年に撤退。同社の日本への輸出台数も2011年に77台、12年に104台で、日本の輸出車登録台数32万1000台(12年)のうち現代が占める割合はわずか0.03%に過ぎない。
 鞠重鎬(クク・ジュンホ)横浜市立大教授は新著「ひさごの中の日本」(原題)で日本の消費者の特性を分析し、現代車が日本で受け入れられない理由を探った。
 それによると日本で人気がある韓国製品は食品やドラマ、K-POP、化粧品など、数百円から数千円台のものが中心だと指摘。一方で高価格の自動車の場合、消費者はトヨタ自動車など日本車の方が性能や安全面で優れていると考え現代車を購入するのに抵抗感があると分析した。
 在日韓国大使館と韓国企業連合会が2010年に実施した日本市場における韓国製品のイメージ調査でも、日本人は韓国製品が日本製品に比べ低価格だが品質や信頼性が低いと考えていることが浮き彫りになった。「価格が安い」と回答したのは韓国製品が48.7%だったのに対し日本製品は1.3%だったが、「信頼性がある」と回答したのは韓国製品が4.7%だったのに対し日本製品は68.9%に達した。
 鞠教授は「日本市場で数万円台の韓国製品が受け入れられた後、数十万円、数百万円台の現代車の購入に関心を示すだろう」と予想した。
 20年余り日本で生活する鞠教授は日本の大学で財政学や経済学を教えている。同書では韓国人教授の目にうつる日本の姿や日本に対する考えが紹介されている。
 272ページ。ハンウルアカデミー刊、2万ウォン(約1920円)。

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