もともと北朝鮮の正月は、韓国と同じ旧暦ではなく、新正月とされる1月1日だった。新暦から旧暦の正月へと変わったのは、2005年からだ。
北朝鮮の住民も旧正月には、家族や親せきが集まって食事をするなど、韓国と同じような「旧正月の過ごし方」をするという。平壌(ピョンヤン)など主要都市では文化イベントや公演などが行われ、家族単位で公演を観覧し、イベントに参加する姿もみられる。
違いがあるとしたら、徹底した統制によって、いわゆる「民族大移動」などがないこと。そして北朝鮮は韓国とは異なり、長い間、旧正月は祝日とはせずに、別途の連休を設けていなかった点だ。
一部では、旧正月を祝日にしなかったのは、故金正日総書記の誕生日だったという説がある。北朝鮮が「祝日」に指定し、2日間の連休とした故金正日総書記の誕生日である2月16日が、旧正月と重なる場合があるため。
しかし、頻繁にある祝日による労働力の損失と住民統制の困難などを懸念し、旧暦での正月を指定しなかったというのが定説だ。
このように長い間、旧暦での正月は指定していなかった北朝鮮だが、金正日時代といわれる2005年から、旧正月が本格的な民族祝日として使用され、連休が指定されるようになった。
在日本朝鮮人総聯合会の機関紙「朝鮮新報」は当時、これについて「伝統的な民族祝日を長く過ごすための国家的措置」と説明していた。
旧暦で正月と祝日を指定したことに具体的な理由は伝えていなかったが、北朝鮮当局が民族祝日の連休さえも最高指導者の「恩恵」による措置だと宣伝していることで、北側の答えを見つけることができる。
一部専門家らは、1990年代終わりの「苦難の行軍」による「民心離反」を防ぐための措置との解析もある。
一方、対北情報筋によると、ことしの北朝鮮の旧正月連休は19日から22日までとされる。
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