「VIXX LIVE FANTASIA in Japan[UTOPIA]」と題された今回のツアー。4月9日(木)、平日の横浜アリーナを埋めるファン層の厚さは、人気の裏付けとなり開演前は興奮を抑えきれないファンで会場が溢れかえっていた。PVや音楽番組でのパフォーマンス同様、ライブ開始直後からストーリー仕立ての演出に会場を埋めたファンも息をのむ。
大勢のファンを目の前にしたケンが「なんか胸がいっぱいで…」と言うと、ホンビンがケンの胸に耳を当てて鼓動を聞く仕草を見せ、「何も聞こえないですけど(笑)」とおどけ、会場の笑いを誘う。「皆さんの歓声を聞いたら、今日一日がもっと楽しみになりました」とホンビンが笑顔を見せ、グループ内で最年少のヒョギが「今日一日、僕たちを信じて、最後まで楽しんでくれますよね?」とファンに問いかけると、ファンも大歓声で応えた。それを聞いたケンが「『スターライト』(=「VIXX」ファンの呼称)の声を聞くと、それだけで心強いです」とファンへの愛を示した。エンの「次の曲いきましょう!」の合図で始まった「Sad Ending」では骨のある歌声で聴かせ、続く「Say U Say Me」ではラビがアドリブで「愛してる~」と叫ぶなど、終始ラブリーな雰囲気でファンの目をハートマークにさせた。
そんな空気の中ピアノの音が駆け抜けると、ステージに現れたのは白のスーツに身を包んだ、ヒョギ。スポットライトに照らされて「Call you mine」を弾き語るヒョギの姿に、ファンからも黄色い声が飛ぶ。続いて会場に響き渡ったアカペラの歌声は、ケンの「Rolling in the deep」。静まり返った会場に響くケンの歌声は、その余韻にさえも聞き入ってしまうほどだった。スタンドマイクを傾け歌い上げるケンを、ファンも大歓声で盛り上げていた。曲が終わってメンバーが登場し、MCタイムのスタート。
体操で体がほぐれ、メンバーが勢いよく客席に向かって走り出して始まった「Time Machine」では、ファンも大喜び!ハイタッチをしたり話しかけたりと、距離を縮めたメンバーとファン。ヒョギはハートマークで愛情表現し、客席後方の特設ステージに移動した後もレオはしゃがんでファンと目線を合わせるように歌い、ファンのボルテージも最高潮に。さらに「Rock Ur Body」ではノリの良いリズムに合わせて会場全体がジャンプをして盛り上がる。続いてエンの「僕たちがいつもそばにいます」という言葉を合図で始まった「Love Letter –Japanese Ver.-」、椅子に座ってしっとりと披露した。高く掲げられたペンライトがゆっくりと揺れ優しい雰囲気の中、曲に込められたファンへの思いを感情たっぷりに歌い上げ、ファンとの心の距離がぐっと縮んだ瞬間だった。「青春だって」が続き、ゆったりとした時間を過ごしたメンバーとファンの間には、あたたかな空気が流れていた。