グループ「VIXX」
グループ「VIXX」
オーディション番組「My DOL」を勝ち抜いたメンバー6人が、最高のVoice(声)・最高のVisual(ビジュアル)・最高のValue(価値)を兼ね備えて2012年にデビューした「VIXX」。

VIXX の最新ニュースまとめ

 シングルアルバム「SUPER HERO」でデビューした後も、独特の世界観を持つ完成度の高いパフォーマンスは「コンセプチュアル・アイドル」と呼ばれ高い支持を受ける。人気の勢いは韓国音楽番組チャートの1位を獲得するにとどまらず、「呪いの人形」では2014年のソウル歌謡大賞で最優秀賞に輝き、さらには第29回日本ゴールドディスク大賞でベスト3ニュー・アーティスト(アジア)賞を受賞し、波に乗る「VIXX」のエン、レオ、ケン、ラビ、ホンビン、ヒョギは今や世界での活躍が期待される6人だ。

 「VIXX LIVE FANTASIA in Japan[UTOPIA]」と題された今回のツアー。4月9日(木)、平日の横浜アリーナを埋めるファン層の厚さは、人気の裏付けとなり開演前は興奮を抑えきれないファンで会場が溢れかえっていた。PVや音楽番組でのパフォーマンス同様、ライブ開始直後からストーリー仕立ての演出に会場を埋めたファンも息をのむ。

 ストーリーテラーやダンサーの緊張感溢れるパフォーマンスがファンを一気に物語の中へと引き込み、ファンもところどころで歓声を上げて興奮を抑えられない様子。ステージ全面を隠したカーテンが開けられたところで、黒色のきらびやかな衣裳を身にまとったメンバーが登場。会場全体を照らすネイビーのペンライトが激しく揺れ、ファンの大歓声で迎えられた6人は「傷つく準備ができてる」で指先まで洗練されたダンスパフォーマンスを披露し、「呪いの人形」では真っ赤な照明と小道具を巧みに利用し、妖艶な雰囲気で歌い上げた。

 力強い歌声に負けないファンのかけ声がアリーナ全体に響き、会場のボルテージも急上昇。「暗闇を照らせ」、「Secret Night」ではバックダンサーを従え、迫力のダンスで魅せた。

 さらにケンの伸びやかな歌声、レオの透き通るような高音が響き渡り、ファンのテンションもMAXに!曲が終わるとステージは一気に暗転。寂しげな雰囲気に不気味な音楽が混ざり合い、会場はざわめきだす。そこへホンビンが風のように登場し、ソロステージ「Cloning」を披露。ホンビンの身体と映像が見事にマッチングし、ホンビンの一挙手一投足にファンからも大きな歓声が上がる、圧巻のダンスパフォーマンスとなった。そこに続いたのがラビ。未発表の自作曲「Ghost」を披露。ロングのファーコートをまとい、スピード感溢れるラップを聴かせた。アカペラで観客を煽るようにラップを披露した場面では、ラビの鋭い視線にファンが湧いた。

 続く「After Dark」ではセンターステージにメンバー全員が真っ赤なスーツの衣裳で登場。メンバー6人全員が身長180cmを超す抜群のスタイルを持ち合わせている「VIXX」は衣裳を着て立っているだけでもファンのため息が聞こえてきそうなくらい魅力的だ。

 全員での揃ったあいさつの後、エンが「お久しぶりですね。会いたかったです」と笑顔を見せ、「皆さんも会いたかったですか?本気?本気?」とファンを和ませた。続いてラビも「本当に会いたかったです」とあいさつ。ケンは「プインプイン~」と愛嬌を披露しつつ、観客を湧かせた。

 大勢のファンを目の前にしたケンが「なんか胸がいっぱいで…」と言うと、ホンビンがケンの胸に耳を当てて鼓動を聞く仕草を見せ、「何も聞こえないですけど(笑)」とおどけ、会場の笑いを誘う。「皆さんの歓声を聞いたら、今日一日がもっと楽しみになりました」とホンビンが笑顔を見せ、グループ内で最年少のヒョギが「今日一日、僕たちを信じて、最後まで楽しんでくれますよね?」とファンに問いかけると、ファンも大歓声で応えた。それを聞いたケンが「『スターライト』(=「VIXX」ファンの呼称)の声を聞くと、それだけで心強いです」とファンへの愛を示した。エンの「次の曲いきましょう!」の合図で始まった「Sad Ending」では骨のある歌声で聴かせ、続く「Say U Say Me」ではラビがアドリブで「愛してる~」と叫ぶなど、終始ラブリーな雰囲気でファンの目をハートマークにさせた。

 メンバーが退場すると、ステージスクリーンには「人間の感情を学ぼう」の文字。「自信」や「恐れ」、「かけ引き」などの感情を各メンバーが表情で説明するというワンコーナー。スローモーション再生されたその感情表現の映像に、ファンも大爆笑!時には悲鳴に近い歓声も飛び出すなど、大盛り上がり。完成度の高い映像に会場からは自然と拍手も起き、メンバーの素に近い表情が見られて、ファンも大満足の様子だった。

 そんな空気の中ピアノの音が駆け抜けると、ステージに現れたのは白のスーツに身を包んだ、ヒョギ。スポットライトに照らされて「Call you mine」を弾き語るヒョギの姿に、ファンからも黄色い声が飛ぶ。続いて会場に響き渡ったアカペラの歌声は、ケンの「Rolling in the deep」。静まり返った会場に響くケンの歌声は、その余韻にさえも聞き入ってしまうほどだった。スタンドマイクを傾け歌い上げるケンを、ファンも大歓声で盛り上げていた。曲が終わってメンバーが登場し、MCタイムのスタート。

 するとラビが体をほぐす運動が必要だと話し、ここでメンバーひとりずつが簡単な体操を披露することに。まずはラビに「『VIXX』の真のセクシーアイコン」と紹介されたヒョギから発表。官能的な曲に合わせてセクシーに腰を振る体操を披露したマンネ(=末っ子)に、会場のファンも「キャー!」と大歓声。ラビが「次に披露するメンバーは、『VIXX』の中で一番かわいくて爽やかで愛らしい…」と説明すると、エンが自分だと言わんばかりに前に出始め、その横でケンも準備万端の様子。が、ラビが紹介したのはレオ。がっくりと肩を落とすエンやケンの姿に会場も爆笑の渦に。指名されたレオは回し蹴りのような体操を披露し、かっこよくて男性美溢れる男と紹介されたホンビンは、セクシーな動きを見せ、メンバーからのリクエストでその後何度も何度も繰り返し披露。ラビから「ただのエン」と紹介されたリーダーのエンは、ひとりセンターステージに向かって歩きだし、カメラに向かってポーズを決め続け、サービス精神旺盛なエンにファンも大いに盛り上がった。最後はケン。静かなピアノ曲に合わせて優美な舞を見せ、メンバーも大笑い。完成度の高いパフォーマンスの合間の、ほっとできるひとときとなった。

 体操で体がほぐれ、メンバーが勢いよく客席に向かって走り出して始まった「Time Machine」では、ファンも大喜び!ハイタッチをしたり話しかけたりと、距離を縮めたメンバーとファン。ヒョギはハートマークで愛情表現し、客席後方の特設ステージに移動した後もレオはしゃがんでファンと目線を合わせるように歌い、ファンのボルテージも最高潮に。さらに「Rock Ur Body」ではノリの良いリズムに合わせて会場全体がジャンプをして盛り上がる。続いてエンの「僕たちがいつもそばにいます」という言葉を合図で始まった「Love Letter –Japanese Ver.-」、椅子に座ってしっとりと披露した。高く掲げられたペンライトがゆっくりと揺れ優しい雰囲気の中、曲に込められたファンへの思いを感情たっぷりに歌い上げ、ファンとの心の距離がぐっと縮んだ瞬間だった。「青春だって」が続き、ゆったりとした時間を過ごしたメンバーとファンの間には、あたたかな空気が流れていた。

 メンバーが退場し、先ほどとはうって変わってものものしい雰囲気に包まれるステージ。ストーリーテラーたちが再び観客を物語の中へ引き込んでいく。その中で現れたのはレオ。ささやくような歌声から始まったソロステージ「ハルマル(言う事)」では、顔をしかめ切ない表情を浮かべながら体を大きく揺らし、表現力たっぷりにパフォーマンスした。そこに続いたのはエンの「Self-Disunion」。バックダンサーと共に巧みなステップを踏みつつ披露したその一曲は、ソロステージとは思えないほど重厚感と迫力のあるステージであった。他のメンバー5人も登場し6人完全体での「ハイド」、「Beautiful Killer」では、揃ったキレのあるダンスで魅せ、心臓に響くビートの効いた歌声がファンの心をより一層高ぶらせていた。銃を構えるポーズでは、アイドルの真髄を見たかのようなカッコよさ。韓国の音楽番組で1位を獲得した「奇跡(Eternity)」と「Error –Japanese Ver.-」では汗をにじませながらの熱唱。ファンも大音量のかけ声で応え、この日一番の一体感に包まれた横浜アリーナは劇的な幕切れでコンサートを終えた。

 別れを惜しむファンからのアンコールに応える形で、「別れの公式」、「今日からキミはボクのもの」を披露。ツアーTシャツに身を包み、ステージ上をところ狭しと走り回る姿にファンも「キャー!」と大声援。ラビは投げキスを飛ばし、ホンビンはスキップで茶目っ気溢れる姿を見せた。客席通路に降りたケンはファンに積極的に話しかけ、ヒョギはタオルを振り回しファンと一緒に盛り上がった。

 最後にファンに向けてひとりずつあいさつ。ホンビンは「皆さんがたくさん愛してくださったおかげで、このように大きな会場で公演ができるようになりました。これからももっともっと努力して皆さんの応援に応えられるように頑張ります」と晴れ晴れとした表情で話し、「今日もまた一つ皆さんと新しい思い出が作れてとても気分がいいです。これからも一緒に楽しい思い出を作りましょう」と笑顔のラビ。レオは名残惜しそうな表情を浮かべ「今日は幸せでした。ずっと皆さんと一緒にいられたらうれしいです」と語り、ケンは会場を見渡しながら「ファンにいつも感謝しています。愛しています。『スターライト』がいるから『VIXX』がいます」。ヒョギは「まだまだ未熟な僕たちですが、音楽とステージで恩返しするので信じていてください」と話し、最後にエンは「皆さんも幸せでしたか?本当に?本当に?ずっと僕たちのそばにいてくれますか?約束します。僕たちもそばにいます」とファンを笑顔にさせた。

 最後に「デ・ダ・ナ・ダ・ノ」で弾ける笑顔を見せたメンバー。スタッフやバックダンサーたちへの感謝を表現しつつ、ファンに対しても過去形ではなく現在進行形の「いつもありがとうございます」というあいさつで2時間半のコンサートを締めくくった。

 全24曲を全力で駆け抜けた6人のメンバー。韓国でトップ人気を獲得しつつある「VIXX」だが、パフォーマンスにそそぐ情熱は新人グループよりエネルギッシュかもしれない。独自の空気感で魅せる見応えのあるパフォーマンスには、確かな実力とそれを支えるファンの愛が見えた。

 12日には神戸・ワールド記念ホールでも公演を開催、この後さらに海外での公演も続く。これからもファンとの大切な時間が続き、音楽活動の原動力になりそうだ。ますます「VIXX」から目が離せない。



VIXX 「Error -Japanese Ver.-」 Music Video (Short ver.)
VIXX 「Error -Japanese Ver.-」 Music Video (Short ver.)




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