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韓国産キムチの対中輸出 実質再開へ=首脳会談で言及
【世宗聯合ニュース】韓国の食卓に安価な中国産キムチが上ることが増えた一方で、韓国産キムチの対中輸出は同国の衛生基準によって妨げられている。このキムチ輸出の問題が10月31日にソウルで開催された韓中首脳会談で取り上げられた。対中輸出の活性化に弾みがつきそうだ。 韓国の青瓦台(大統領府)の安鍾範(アン・ジョンボム)経済首席秘書官は今月1日、中国の李克強首相が前日の韓中首脳会談で、韓国産キムチが中国に輸出されるよう速やかに手続きを進める考えを示したと伝えた。同秘書官は「中国内で(衛生基準の)告示改正の関連手続きはすべて終わり、告示を待つだけとなっている。効力が発生すれば年内にもキムチ輸出が可能だ」と説明した。 韓国産キムチの対中輸出は2000年代半ばまでは問題がなかったが、2010年以降、中国はキムチを発酵食品と認めず、輸入キムチに中国式の加熱の塩漬けハクサイと同じ衛生基準を適用するようになった。そのため、韓国の対中キムチ輸出は2013年にゼロ、昨年は殺菌されたポックム(炒めた)キムチ3万トンにとどまった。 韓国政府は2010年以降、中国にキムチの衛生基準の改善を要請し続けてきた。 そうして昨年7月、韓中首脳会談を機に、習近平中国国家主席は韓国産キムチの対中輸出を認める方針を示した。韓中は食品基準分野の交流と協力の強化で一致し、両国間に溝のあったキムチ輸出の衛生基準問題の解決にも努めることにした。 中国政府は今年2月、衛生基準の改定案を発表した。キムチなど非滅菌の発酵製品に対しては大腸菌群の検査を行わないとする内容が盛り込まれている。また中国は、キムチに適用する衛生基準を国際食品規格に合わせ改定すると、世界貿易機関(WTO)に通知した。韓中は中国に輸出する韓国産キムチの検疫条件についても合意した。 しかしその後、中国国内で告示などの行政手続きが終わらず、韓国産キムチの対中輸出は本格化していない。そうした中、中国首相がこのほど韓中首脳会談で、速やかな輸出を後押しする発言をした。 韓国の一部のキムチメーカーは直ちに輸出を始められるよう、業者登録や商品ラベルの製作、中国バイヤーとの商談などの準備を進めている。農林畜産食品部も年初から関係機関や業界と共に作業チームを立ち上げ準備してきた。中国で衛生基準の改定が告示されれば、具体的な対中輸出策を含めキムチ産業の活性化策を発表する予定だ。 ここ数年、韓国産キムチは貿易赤字が膨らんでいる。巨大市場である中国への輸出が滞っている上、最大輸出先の日本の円安も響いている。 関税庁の統計によると、韓国のキムチ輸入量は昨年21万2938トン、輸入額は1億439万6000ドル(約173億円)だった。その99%を中国が占める。一方、韓国のキムチ輸出量は2万4742トン、輸出額は輸入額より2割少ない8403万3000ドルと集計された。 韓国政府と業界は、対中輸出が可能になればキムチの貿易赤字の解消にも役立つと期待する。ただ、韓国産キムチの価格は中国産より3~5倍高く、市場開拓は容易でないとの見方もある。 mgk1202@yna.co.kr