ウォンに対する円相場が9年来の低水準に落ち込んでいることを受け、円建て融資の人気が高まっている。

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 銀行業界のまとめによると、中小企業銀行、新韓銀行、ハナ銀行、国民銀行、ウリィ銀行の都市銀行5行による円高融資残高は、10月末現在1兆1412億円で、前月末に比べ97億円の増加となった。1月末の7529億円に比べると51.6%の急増となった。円建て融資残高が最も多い中小企業銀行は今月に入ってからも増加が続いており、10月末からの6日間で13億円増となる3378円を記録している。

 各行は7月から円建て融資を特別管理しているが、日本政府によるゼロ金利政策解除後も貸出金利はウォン建て融資の3分の1水準となる年利2%台を維持していることも需要が続く要因となっている。経済成長を重視する安倍晋三首相の就任後、円安が続いており、為替差益を狙える点も人気の理由だ。

 円相場は先月16日、100円=800ウォン台を割り込み、今月7日には100円=797.10ウォンまで下がっている。100円=900ウォン台だった昨年10月末に1000万円(当時約9000万ウォン)を円建てで借り入れた場合、1年満期となる先月末には元金が1000万ウォン以上減ったことになる。

 ただ専門家は、ウォン・円相場は変動性が大きいことに加え、最近の欧州連合(EU)を中心とした円安基調への反発から、現時点で新規に円建てで借り入れを受けるには注意が必要だと指摘する。LG経済研究院のシン・ミンヨン研究委員は「来年上半期ごろに日本の利上げと米国の利下げ、EUによる円安への歯止め要求などが重なれば、1週間で10%程度円高に振れる可能性もある」と話す。長期的には円高になるとの見方も多く、円建てでの借り入れは為替リスクの回避を行うことが望ましいとしている。


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