<Wコラム>誤解を解く!義務警察は兵役の立派な服務だ
<Wコラム>誤解を解く!義務警察は兵役の立派な服務だ
韓国の報道によると、俳優のチュウォンが義務警察の広報団に合格していたのに、それを取り消して現役兵として入隊するという。入隊時期は未定だそうだが、せっかく義務警察に合格したのに、わざわざ取り消したのはなぜなのか。報道を知った人が誤解するかもしれないので、改めて義務警察のことを説明しよう。

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■韓国軍の兵力は過剰になっている

 韓国では、芸能人が義務警察に入ることが決まると、ネット上に批判的な意見がよくアップされる。そうした意見に左右されて、義務警察に入ることが決まっていたのに現役兵に変更するケースも過去にあった。

 チュウォンの場合は真意がわからないが、批判的な意見に影響された部分があったのかもしれない。

 いずれにしても、義務警察のことが正しく伝わらないのは残念である。そこで、改めて義務警察の基本的なことを説明したい。

 現在の韓国軍は兵力が余っている。北朝鮮と厳しく対峙しているのは確かだが、最近は武器のハイテク化によって、兵員は過剰になってきた。

 それゆえ、国防省は約63万人の兵士を2022年までに10万人ちかくも減らす計画を立てている。

 この事実をまず、頭に入れていただきたい。

■人員不足の警察を補う存在

 人員が余っている軍隊と違って、警察の場合は、慢性的な人員不足に陥っている。それを少しでも解消しているのが、実は義務警察なのである。

 義務警察は、現役兵にならない兵役履行者たちの受け皿だ。4週間の新兵訓練を受けて義務警察隊員になった彼らは、交番勤務、交通整理、重要拠点の警備、デモの鎮圧などの業務に従事する。

 今後は、テロの防止も重要な任務になるだろう。

 こうした説明でわかるように、人員不足の警察の中で国民生活を守るために大いに貢献しているのが義務警察なのである。

 さらに、各地方警察庁に所属する義務警察の広報団は、学校をまわってイジメや校内暴力を防止する啓蒙活動を行なったり、酒酔い運転の撲滅キャンペーンに加わったりしている。

 確かに、兵役なのに軍隊に所属していない。それは事実だが、4週間の新兵訓練を受けているし、以後も社会に貢献する仕事を続けている。

 このことがとても重要なのである。

■国民生活に直結する勤務

 兵役の服務として義務警察に入りたいと希望する人はとても多い。それゆえ、希望者は高い倍率の選抜試験に通らなければならない。それだけ、合格した人は優秀だと言えるのだ。

 現役兵として兵役を全うした人の場合、自分の経歴に誇りを持つあまり、現役兵でない形で兵役を履行する人に批判的な声を向けがちだ。それがネット上で拡散する傾向も確かに見られる。

 しかし、誤解は解かなければならない。

 現役兵としての軍務を行なっていないが、義務警察も立派な兵役の服務なのである。

 むしろ、義務警察のほうが、国民生活に直結する勤務といえるかもしれない。

 義務警察の一般隊員にしろ広報団のメンバーにしろ、胸を張って堂々と兵役を全うしてほしい。

 その勤務の重要性は、今後ますます高まっていくことだろう。

文=康 熙奉(カン ヒボン)
(ロコレ提供)

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