招待状も日本のように予め決められた人に限定して送るのではなく、知り合い全員に送ります。というのは、韓国ではホテルや結婚式場で結婚式だけ挙げるのが主で、決められた席に座る披露宴は行わないため、来る人数を考える必要はなく、いくらでも招待状が出せます。席がなければ立っていても何ら不自然ではありません。日本のように二、三時間もかからず、せいぜい四十分前後で終わります。
時には、あまり親しくない人でも送られて来ることがあるので負担に感じる人もいます。韓国で招待状をもらっても親しくなければ無視してもかまいません。
また、先約があり立場上行かなくてはならない場合は、お祝い金を誰かに託すか、お祝い金を受付に提出して帰ることで礼にかないます。
招待状を出すときにも、出席の有無を問う返信用葉書は同封されません。同封したとしてもほとんど返信はありませんから。
最近、日本の披露宴形式を取り入れて結婚式を行うケースがありますが、このときでも返信用の葉書は使われません。
このような違いから日本に来た韓国の駐在員が日本の結婚式に行って当惑することがよくあります。
礼服を着ていかなかったので一人浮いてしまったケース。
返信用のハガキを出さずに行ってみたら席がなかったり、無断で欠席してその席だけがポッカリ空いてしまったケース。
お互いの習慣を知っていれば赤面せずに済んだものを……。
文=権 鎔大(ゴン ヨンデ)
出典=『あなたは本当に「韓国」を知っている?』(著者/権鎔大 発行/駿河台出版社)
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