【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の故金正日(キム・ジョンイル)総書記の長男で金正恩(
キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キム・ジョンナム)氏(45)が13日にマレーシアの空港で殺害されたと伝えられ、正恩氏のもう一人の兄、金正哲(キム・ジョンチョル)氏の現状に関心が集まる。韓国政府の当局者は15日、「正哲は現在、北に住んでいると聞いている」と明らかにした。徹底した監視の下で暮らしているようだ。 金総書記の3人の息子のうち、正男氏は金総書記の2番目の夫人で映画女優だった成恵琳(ソン・ヘリム)氏との間に、次男の正哲氏と三男の正恩氏は3番目の夫人で在日朝鮮人だった高英姫(コ・ヨンヒ)氏との間に生まれた。 正哲氏の現在に暮らしについて、韓国に亡命した元北朝鮮権力機関の高官は、「監禁生活というほどではなく、外を出歩ける」と話す。ただ、「警護の名目で国家保衛省(秘密警察)の要員が常に付き添い、正哲の一挙手一投足を正恩に報告する」という。 正哲氏は2015年にエリック・クラプトンの公演を見にロンドンを訪れている。この時に正哲氏に同行したのが、当時英国の北朝鮮大使館に勤務し、昨夏韓国に亡命したテ・ヨンホ前公使だ。テ氏は先月8日に聯合ニュースのインタビューに、「正哲が(正恩氏の)兄でも、(北朝鮮で)何らかの役割や地位、聖域を持つということはあり得ない」と話していた。 同じ母から生まれた妹の金与正(キム・ヨジョン)氏が党宣伝扇動部副部長を務めるのとは異なり、正哲氏は金正恩体制下で何の役割も与えられず、監視とけん制を受けているといえる。
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