第13回大阪アジアン映画祭オープニング作品に「朴烈 植民地からのアナキスト」が決定(オフィシャル)
第13回大阪アジアン映画祭オープニング作品に「朴烈 植民地からのアナキスト」が決定(オフィシャル)
第13回大阪アジアン映画祭のオープニング作品に、イ・ジュンイク監督作、イ・ジェフンチェ・ヒソW主演、韓国映画「朴烈 植民地からのアナキスト」が決定した。映画祭開幕日の3月9日(金)、阪急うめだホールで日本初上映される。

韓国映画「金子文子と朴烈」のキャスト、公開日、あらすじ

<作品紹介>
『建築学概論』『探偵ホン・ギルドン 消えた村』のイ・ジェフンと新鋭チェ・ヒソがW主演を務め、2017年、韓国で大ヒットを記録した話題作。『王の運命 歴史を変えた八日間』『空と風と星の詩人尹東柱の生涯』のイ・ジュンイク監督がメガホンをとり、大正期の日本に実在した無政府主義者・朴烈と金子文子の愛と闘いを活写する。

1923年、関東大震災直後に広がった噂により、関東近郊に住む多くの朝鮮人が殺害された。事態の沈静化を計った日本政府は、社会主義活動をしていた朝鮮人青年・朴烈に目をつけ、彼の同志で恋人の金子文子とともに逮捕する。日本政府の策略に感づいた朴烈と文子は皇太子暗殺計画を自白。大逆罪で起訴された二人は歴史的な裁判に身を投じていく…。

イ・ジェフンが躍動感あふれる演技で朴烈を演じれば、本作で初の主演に抜擢されたチェ・ヒソが彼を超えるほどの熱量で文子を演じる。二人の好演が時代の波に逆らいながら、お互いを尊敬し支え合った朴烈と文子の激烈な愛をスクリーンに焼き付ける。さらにイ・ジュンイク監督による徹底した取材が生んだストーリーは“事実は小説よりも奇なり”を地で行く劇的さ。裁判で二人の無実を主張し続けた日本人弁護士・布施辰治の存在も見逃せない。

さらに本作には多くの日本人・在日韓国人俳優が参加。布施辰治を演じた山野内扶(やまのうち・たすく)や韓国を拠点に活動する在日コリアンの俳優キム・インウ、そしてキム・スジンをはじめとした劇団「新宿梁山泊」のメンバーが顔を揃える。日韓両国の実力派俳優による共演も見どころだ。

文子を演じたチェ・ヒソは、本作で大鐘賞映画祭新人女優賞と主演女優賞のW受賞のほか、韓国映画評論家協会賞、青龍映画賞などでも新人女優賞を獲得。また本作は、大鐘賞映画祭で監督賞をはじめ5冠を達成した。

<人物紹介>
朴烈…朝鮮人の無政府主義運動家。1902年、慶尚北道に生まれる。三・一独立運動後、1919年に日本へ渡り日本で社会主義運動に参加。そこで金子文子と出会い、公私にわたるパートナーとなる。関東大震災後の1923年9月3日、金子文子とともに検挙。大逆罪に問われ、死刑判決を下されるが、恩赦により無期懲役へ減刑。第二次世界大戦終結後に出獄し、大韓民国へ帰国。1974年、北朝鮮で死亡したとされている。

金子文子…大正期に活動した無政府主義思想家。1904年、横浜市に生まれる(戸籍上は1902年生まれであるが、本当の生年は確定できない)。複雑で恵まれない家庭環境で育ち、親類の元を転々とする生活を送る。9歳から16歳までの間を朝鮮半島で過ごし、1919年には独立運動の光景を目の当たりにする。直後に帰国し17歳で単独上京。社会主義者との交流の中で朴烈と出会う。関東大震災直後に検挙され、大逆罪で死刑判決を下されるが恩赦で無期懲役へ減刑。しかし1926年7月23日に獄死した。著書『何が私をこうさせたか――獄中手記』 (岩波文庫)など。



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