【ソウル聯合ニュース】北朝鮮が、ミサイル部隊を率いる朝鮮人民軍戦略軍司令官を金政吉(キム・ジョンギル)上将(星三つ)に交代したことが14日、分かった。軍序列4位に当たり軍事作戦を統括する総参謀部第1副総参謀長兼作戦総局長には、方斗燮(パン・ドゥソプ)大将(星四つ)が任命されたようだ。 北朝鮮の朝鮮中央テレビが中継した朝鮮労働党創建75年を祝う閲兵式(軍事パレード)の映像で、アナウンサーは戦略軍の縦隊を紹介する際に「司令官、金政吉上将が指揮する戦略軍縦隊」と述べ、戦略軍司令官が金洛兼(キム・ラクギョム)氏から金政吉氏に交代したことを明らかにした。 金政吉氏は2015年に陸軍少将(星一つ)に進級した人物で、今年5月の党中央軍事委員会の拡大会議で上将に昇進した。前任者の金洛兼氏も同会議への出席を最後に姿を見せておらず、会議で交代人事が行われたとみられる。 戦略軍は金正恩(
キム・ジョンウン)体制下の14年に創設された朝鮮人民軍の組織。朝鮮人民軍は陸軍、海軍、戦略軍、航空・反航空(防空)軍の4軍体制を取っており、戦略軍は短・中・長距離ミサイル部隊を指揮・統制する。今回の軍事パレードで公開された米本土を狙える新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発も、戦略軍が担っている。 朝鮮人民軍の将官以上の階級は元帥、次帥、大将、上将、中将、少将の6階級に分けられるが、戦略軍の新司令官の金政吉氏が5年で少将から上将にスピード昇進したのは、戦略軍がそれだけミサイル部門で成果を収めたためと分析される。 また、軍事パレードでは第1副総参謀長兼作戦総局長だった朴秀逸(パク・スイル)氏が第1軍団の縦隊を率いて登場した。中央テレビは「第1軍団縦隊を軍団長の朴秀逸上将が率いている」と伝え、朴氏が再び野戦軍司令官に戻ったことを明らかにした。 朴氏の後任には、党創建75年を迎え今月5日に大将に昇進した方斗燮氏が任命されたとみられる。 軍団長だった方氏は、軍事パレードのひな壇で金秀吉(キム・スギル)軍総政治局長の画面向かって左隣に立った。作戦総局長は18年の軍事パレードでも総政治局長の隣に立っていた。作戦総局長は軍首脳部の総政治局長、総参謀長、人民武力相(国防相に相当)に次ぐ序列4位。 方氏は15年に陸軍第2軍団長に任命され、17年4月に陸軍上将に昇級した。このほど第1副総参謀長兼作戦総局長に昇進し、大将の階級を得たとみられる。 北朝鮮は昨年12月末と今年5月、7月に党中央軍事委員会の会議、8月に党政治局会議を開き、軍の人事を断行した。
Copyright 2020YONHAPNEWS. All rights reserved. 40