勤労挺身隊のおばあさんと共にする市民の会は29日、「韓国内の日本企業の資産売却を避ける手段やまぐれはない」とし、「日本政府が企業に判決を履行するように働きかけなければならない」と強調した。

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 市民の会はこの日、声明を出し、「最高裁が三菱重工業に賠償命令を下して2年が経ったが、三菱側は未だに謝罪表明どころか、判決から2年が経っても最高裁の命令に従わないでいる」と明らかにした。

 そして「その間、原告らはこの世を去っている」と続け、「広島動員被害者訴訟の原告5人は2018年の最高裁判決よりも前に全員息を引き取り、勤労挺身隊訴訟も原告5人のうちの2人(キム・ジュンゴン氏、イ・ドンリョン氏)はかろうじて最高裁で勝訴したが、三菱が判決履行を拒否している間に次々と亡くなってしまった」と説明した。

 市民の会は「こうした状況にもかかわらず日本政府と三菱は最小限の礼儀さえも忘れている」とし、「円満な解決方法を探すために数回にわたり対話を提案したが、繰り返し背を向け、帰ってきたのはむしろ輸出規制措置という名の経済報復だった」と主張した。

 続いて「中国とは違い、とりわけ韓国人被害者たちに対してのみ日本企業に賠償命令に応じないよう日本政府が強要したのは、特定の国家への露骨な差別だ」と付け加えた。

 市民の会は「日本政府が何度も国会で日韓請求権協定と被害者たちの個人請求権は無関係だという立場を明らかにしてきた」とし、「しかし、訴訟が急増した2000年代に入って突然既存の立場を変え始めた」と話した。

 続いて、「日本の裁判所は日韓請求権協定を口実に日本の裁判所を通じては権利を主張できないという形の苦しい言い訳をしたが、個人請求権自体が消滅したという主張は日本の裁判所でさえしなかった」と述べた。

 また「これまで日本で数十件の訴訟が進められたが、1990年代までたった一度も裁判で個人請求権の有無が議論の的になったことはなかった」と付け加えた。

 市民の会は「日本企業の韓国内の資産売却は、日本企業と日本政府が自ら招いた結果だ。強制執行は民事訴訟法手続きによって行われる極めて正常な手続きだ」とし、「日本の菅首相の最近の発言を見れば無礼を超えて傲慢不遜だ」と非難した。

 続いて「資産売却を避ける手段やまぐれはない」とし、「強制売却を避ける鍵は韓国政府にあるのではなく、ひたすら日本政府自身が握っている。日本企業の判決履行を手助けするのが日本政府の道理だ」と強調した。

 市民の会は「今でも三菱が協議に応じるのであれば、いくらでも対話を通じて解決方法を探していく用意ができている」とし、「文在寅(ムン・ジェイン)政府にも切迫した立場に置かれた被害者たちに偏った選択肢だけを強要するのであれば、これは“困っている人を助ける”という司法定義の原則を崩す結果になるだろう」と話した。

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