韓国自営業研究院のクォン・スンウ院長(画像提供:wowkorea)
韓国自営業研究院のクォン・スンウ院長(画像提供:wowkorea)
「これまで自営業者の献身的な努力がなかったら、K防疫の成功は不可能だったといっても過言ではない。真の『ウィズ・コロナ』へ進むためには、彼らのための厚く緻密な支援が必要だ」。

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韓国自営業研究院のクォン・スンウ院長は本紙とのインタビューで、「新型コロナウィルス防疫措置により破産した自営業者への政府支援策を拡大し、さらに困難になる状況を食い止めるべきだ」と強調した。

これまで政府は5回にわたって小商工人に災害支援金を支給してきたが、被害の程度を考慮せず定額で給付していたため議論を呼んできた。これに対し韓国政府は最近、損失補償制度を通じ、7月7日から9月30日まで集合禁止・営業時間制限措置による小商工人の損失の80%を補償することにした。ただ、損失補償の対象は集合禁止や営業時間の短縮された業種に限られた。宿泊業や旅行業、展示業、室内スポーツ業など、損失補償の死角地帯に置かれている小商工人らの支援については依然課題が残っている。

実際の支援範囲や規模を巡り、曖昧な姿勢で右往左往しているために、現在の自営業者らの状況はさらに悪化しているという分析だ。クォン院長は「新型コロナによる被害を受けた自営業者を対象に、きめ細かく個別的な支援が行われるべきだ」と語り、「今からでも100%損失補償の再考に乗り出すべきだ」と強調した。

さらにクォン院長は海外の先進国の例を挙げ、「すでに米国、フランス、ドイツ、カナダ、日本などはこの20か月間にそれぞれ1億~2億ウォン(約960万円~1900万円)ずつ損失補償額を支給している。反面韓国はまともな補償も実現できないまま慌てて損失補償法を作り、まだ施行もできていない状況だ。業種・地域別に実際の被害額に合わせた支援策が必要だ」と指摘した。

クォン院長は「ウィズコロナへの転換のためには、自営業者らばかりが犠牲になる防疫指針からまず変えるべきだ」と声を高めた。続けて「経済的被害を受ける階層に対する問題を解消することがウィズコロナへと向かう本当の意味」と述べ、「自営業者を保護しなければ正規労働者と非正規労働者間の賃金格差はますます大きくなり、経済的不平等が最高潮に達するだろう」と予測した。

実際、全国経済人連合会傘下の韓国経済研究院によると、新型コロナ禍前の2019年第2四半期(4~6月)は自営業者(25.9%)と労働者(20.9%)世帯の低所得層の割合の格差は5%程度だったが、今年第2四半期は8.5%(自営業者28.4%、労働者19.9%)に拡大した。

また、クォン院長は「韓国社会の両極化の核心は、被害を避けられない自営業問題から始まっている」とし、「政府はK防疫が生んだ『K不平等』を座視せず、危機に瀕(ひん)した自営業者を実質的に救済できるよう、補償基準を設けるべきだ」と強調した。
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