【ソウル聯合ニュース】韓国の人気グループ、BTS(防弾少年団)などを輩出した芸能事務所HYBE(ハイブ)は4日、動画投稿サイト「ユーチューブ」の公式チャンネルで会社説明会を開催し、「バウンドレス(Boundless、無境界)」をテーマにしたビジネスモデルを発表した。 HYBEが定義する「バウンドレス」とは、国、地域、産業の境界なき拡張を指す。房時赫(
パン・シヒョク)議長は「始まりは音楽とアーティストだったが、世界20カ国・地域で愛されるプラットフォームを持つことになった」としながら、「音楽とアーティストコンテンツの楽しみ方において、境界なしに世界のファンと出会いたい」と述べた。 HYBEは大きく▼国と地域▼産業と産業▼ファン経験の現在と未来▼確かなアーティストポートフォリオ――の四つの領域で境界なき拡張を目指していると説明した まず、一つのストーリーが知的財産(IP)になる「オリジナルストーリー」事業を公開した。これまではアーティストが音楽を通じてのみファンとコミュニケーションを取ってきたが、今後はアーティストの姿を「ストーリー」というジャンルによって自由な形式のコンテンツへと拡張する。 HYBEはさまざまなアーティストとコラボレーションしたウェブトゥーン(縦スクロール漫画)やウェブ小説、アニメーションなどを発表する計画だ。来年には「THE STAR SEEKERS」「DARK MOON」「Crimson Heart」「7Fates:CHAKHO」などが公開される。 BTSのメンバーがトラの狩人に変身する「7Fates:CHAKHO」は来年1月15日にネイバーウェブトゥーンで発表される。メンバーのRM(アールエム)は「大切な人を失い、復讐(ふくしゅう)するために集まった狩人一人一人の物語に注目してほしい」と期待を示した。 同社はまた、「アーティスト自らが開発に参加する『開かれた開発』方式を導入したBTSの新作ゲームを2022年上半期にリリースする」と明らかにした。 同年上半期にはファン向けコミュニティーアプリ「Weverse(ウィバース)」のバージョンアップも行われる。HYBEは、インターネットサービス大手NAVER(ネイバー)の動画配信サービス「Vライブ」と統合したWeverseに「スポットライブ」機能を追加し、ファンと双方向でコミュニケーションできる新たな形のファン向けプラットフォームを発表する計画だ。 NFT(非代替性トークン)事業への進出も発表した。 HYBEはフィンテック(ITを融合した金融サービス)企業のトゥナムと戦略的パートナーシップを結び、合弁法人を設立する。アーティストのIPを基盤とするコンテンツや商品がファンのデジタル資産になるNFT事業を展開する予定だ。 このほか、米国と日本で準備中のデビュープロジェクトも公開した。 米国では、ユニバーサル・ミュージック・グループ傘下のレコード会社ゲフィン・レコードと共同でガールズグループを発掘するためのオーディションを開催。今月28日まで申し込みを受け付けている。日本でデビューする男性グループを結成するためのオーディションプログラムも世界に向けて公開される。 朴智援(パク・ジウォン)最高経営責任者(CEO)は「音楽を基盤としながらも特定の産業領域に限らないさまざまなことを準備しながら無限に想像し、恐れずに進むことがHYBEが未来を準備する方法だ」と述べた。房議長も「一つの決まった方向だけが正解にならない『無境界』の時代には、より多くの協業やコミュニケーションが必要であり、このような時ほど『なぜやるのか』に対する本質を忘れてはならない」と強調した。
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