「ウィズコロナではなくゼロコロナ」の中国(画像提供:wowkorea)
「ウィズコロナではなくゼロコロナ」の中国(画像提供:wowkorea)
韓国の急激な新型コロナウィルス感染拡大の中、中国では自国の「ゼロコロナ」政策を自賛するムードが広がっている。中国のゼロコロナ政策は、14億人の人口のうち、1人の感染者も出さないことが目標の強力な防疫政策だ。

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中国官営メディアのグローバルタイムズは18日、「韓国が新型コロナウィルス感染拡大によりウィズコロナ政策を中断したという内容のハッシュタグが微博(ウェイボー/中国版ツイッター)に上がった」と伝えた。

グローバルタイムズによると、ある微博利用者は「予測不可能な変異が続く限り、新型コロナウィルスをインフルエンザと同視するのは殺人行為にほかならない」とし、ウィズコロナ政策を非難した。

また、別の利用者も「ウイルスと同居するということは日常生活を再開するにあたって必要な予防措置を取ることであって、まるで新型コロナウィルスがなかったかのようにマスクを脱ぎ捨ててパーティーをすることではない」と批判した。

これをめぐりメディアは「韓国は1か月半ほど段階的にウィズコロナ政策を施行した後、新規感染者数が7850人まで急増した」とし、「さらに深刻なのは重症者数が増え、医療危機を迎えたこと」と指摘した。

続けて「中国のネットユーザーは一部の海外メディアが批判している自国の『ゼロコロナ戦略』に対する強い自信を示した」と伝えた。

来年2月に北京冬季五輪を控えている中国は、高強度防疫政策であるいわゆる「ゼロコロナ」を実施している。すべての海外からの入国者は最大で4週間指定施設に隔離し、クラスターが発生した場合は感染者の居住地域を封鎖する。

実際、今月8日に上海で1人が感染し、感染者が居住していた地域のマンション100棟あまりの住民約8000人が14日間隔離された。また、先月は上海ディズニーランドで1人の感染者が確認されると、施設を全面閉鎖し、数万人の来園客に対して強制的にPCR検査を実施した。

このような強力な規制により感染者数は激減したが、一部では厳しい防疫政策に対する疲労感や不満が噴出している。こうした中で韓国がウィズコロナ政策を事実上放棄すると、中国メディアはこれを自国の状況と比較し「ゼロコロナ戦略を展開すれば、新型コロナウィルスの再拡大を4週間以内に封じることができる」という感染病統制専門家の張文宏(ちょうぶんこう)復旦(ふくたん)大学付属華山病院感染内科主任の発言を紹介した。

また、ある免疫学者は「生計困難などで不満を感じる人もいるが、莫大(ばくだい)な中国の人口と予測不可能な新型コロナウイルスを考慮した場合、適切な戦略」と評価した。

そのほかにも中国メディアは「ウィズコロナを実施していた英国とシンガポールでも、オミクロン株の感染者が発生した後、防疫方式を見直している」と伝えた。続けて「各国は生活と防疫のバランスを重視している」とし、「しかし一貫した原則のない政策は社会的分裂と不満だけを増幅させる」と述べた。
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