「大庄洞ゲート」の重要人物が、また遺体で発見…揺らぐ検察捜査=韓国(画像提供:wowkorea)
「大庄洞ゲート」の重要人物が、また遺体で発見…揺らぐ検察捜査=韓国(画像提供:wowkorea)
韓国で、都市開発事業をめぐる不正疑惑「テジャンドン(大庄洞)ゲート」の重要人物が、またもや遺体で発見された。これで上層部に向かっていた検察捜査も相当な打撃を受けるものとみられる。また、3か月近く捜査を続ける間に、事件関係者が相次いで亡くなり、検察の捜査手法についても問われることになった。

キム・テフン の最新ニュースまとめ

 21日、韓国警察などによると、大庄洞開発事業を担当していたソンナム(城南)都市開発公社のキム・ムンギ開発事業第1処長が同日午後8時30分ごろ、同公社1階の執務室で亡くなっているのが発見された。警察では、キム氏が自殺した可能性を念頭に置き、正確な死亡経緯を把握している。

 キム氏は2015年2月から大庄洞開発事業を担当する部署の責任者だった。同氏は同公社のユ・ドンギュ元企画本部長とともに、大庄洞事業協約書の超過利益還収条項を削除した疑惑が持たれていた。

 キム氏は民間事業者の選定当時、ユ氏の指示を受けたチョン・ミンヨン弁護士と一緒に審査委員を務め、資産管理会社の「ファチョンデユ(火天大有)」が参加したハナ銀行のコンソーシアムに高い点数を与えた。

 こうした状況のため、一部からはキム氏が公社内の実力者だったユ氏の側近として事業を担当し、「火天大有」に偏った評価をしたのではないかという疑惑も提起されていた。

 キム氏はこのような疑惑をすべて否定した。同氏はこれに先立ち、連合ニュースとのインタビューで、「当初、開発部署の担当者が、ユン元企画本部長に嫌われ、自分の部署が事業を引き受けることになった。民間事業者の選定も評価基準に従って正常に行われた」と主張した。

 キム氏はインタビューで、超過利益の回収については実務部署で2~3回意見を述べたにもかかわらず、最終事業協約書に反映されなかった。こうした意思決定は、当時戦略事業室長だったチョン・ミンヨン弁護士によるものではないかと主張した。チョン弁護士は、特定経済犯罪加重処罰法上背任などの容疑で起訴された。

 ソウル中央地検専担捜査チーム(チーム長=キム・テフン第4次長検事)は今年9月に発足してから、キム氏を数回参考人として呼んで事情聴取した。同氏は当時の取り調べでもこのような内容を供述したという。同氏が突然死亡し、検察捜査は萎縮せざるを得なくなった。

 キム氏は「大庄洞ゲート」疑惑と関連して、検察の司法処理対象に上がった被疑者の身分ではなかったことが分かった。同氏に対する最後の検察調査は今月9日だったが、当時も同氏は参考人として事情聴取を受けた。

 しかし、収賄容疑で逮捕状が請求されたユ・ハンギ前公社開発本部長が自殺して2週間もたたない時点で、事件関係者が死亡する事件が繰り返されただけに、「強行捜査」など問題があったのではないかという批判も出ている。

 また、上層部の捜査にもブレーキがかかった。ユ・ハンギ前本部長の死亡後、しばらく落ち着きを取り戻していた検察は、近いうちに事業の決裁ラインにあった城南市の高位関係者を捜査するものと見られていた。しかし、予想だにしないことが起こり、検察捜査にも支障を来すことになった。


■自殺を防止するために厚生労働省のホームページで紹介している主な悩み相談窓口
●こころの健康相談統一ダイヤル:0570-064-556
●よりそいホットライン:0120-279-338、岩手県・宮城県・福島県から:0120-279-226
●いのちの電話:0570-783-556
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