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動画配信コンテンツの順位集計サイト、フリックスパトロールによると、ネットフリックス・テレビ番組ランキングで「今、私たちの学校は...」は29日に25カ国・地域で1位に立った。首位獲得国・地域数は増え続け、今月2日には58カ国・地域となった。
ネットフリックスの集計では、1月28~30日に同作品の視聴時間は1億2479万時間と、英語圏・非英語圏のシリーズを通じて1位。
昨年、世界的に旋風を巻き起こしたネットフリックスのオリジナル韓国ドラマ「イカゲーム」に続くメガヒットになると期待する声も少なくない。
◇人気の要因は?
「今、私たちの学校は...」は同名の韓国人気ウェブ漫画を原作とするドラマだ。ゾンビものはこれまでも数多くあるが、高校を舞台にした点が新鮮と評価されている。大衆文化評論家のハ・ジェグン氏は「放送室や理科室など、校内のあちこちを移動しながら物語を進めることで、緊張感をうまく高めている」と話す。
「登場人物のキャラクターがかさならないよう、うまく描き分けた」とは、別の大衆文化評論家キム・ソンス氏の評価。生徒それぞれに事情や役割があり、「自分の周りにもこんな子がいる」と思わせる。それが外国人視聴者もうなずかせる魅力になっていると分析した。
◇社会問題を投影
社会の縮図とされる学校を舞台にすることで校内のさまざまな問題を現実社会の問題として突きつけている点も、人々を引き付ける要因に挙げられる。
ゾンビウイルスの感染が広がる学校は、3年目に入っても終息はほど遠い新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)とオーバーラップする。英紙ガーディアンは「世界を揺るがす暗い実存主義を描いた作品」と評した。
韓国の視聴者としては、必死に助けを求めても一向に到着しない救助隊、生徒の「誰も来やしない」といったせりふに、2014年に起きた旅客船「セウォル号」沈没事故が思い起こされる。また、校内暴力、生活保護受給家庭の子を無視するような生徒の言動も、暴力と差別がまん延する社会の暗い一面を映し出している。
生徒たちがゾンビと戦う中で迫られる選択とその結果も、人間のあり方に問いを投げかけ、共感を呼んでいる。イ・ジェギュ監督は公開前の制作発表会で「成熟しきっていない生徒たちがどんな選択をするか、見守る作品。人が何を希望に生きていくべきか、人間らしさとは何かを考える物語にしたかった」と語っている。
◇「Kゾンビ」パワー再び
このドラマの人気を支えるのは、ストーリー展開と個性豊かなキャラクター、メッセージ性だけではない。ゾンビにリアリティーを持たせる演技力、特殊メーク、コンピューターグラフィックス(CG)技術の高さも見逃せない。
ゾンビが登場する韓国ドラマとしては、これまでに「キングダム」もネットフリックスで人気を集めた。時代劇との組み合わせが斬新な作品で、ゾンビは韓服(韓国伝統衣装)を着ていた。「今、私たちの学校は...」のゾンビは学校の制服をまとい、「K(韓国)ゾンビ」の作品力を世界にあらためて印象付けた。
「今、私たちの学校は...」が高い関心を集めている=(聯合ニュース)[
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