平昌五輪で物議醸したパシュート韓国チームの「置き去り騒動」、損害賠償請求訴訟に発展し遂に判決(画像提供:wowkorea)
平昌五輪で物議醸したパシュート韓国チームの「置き去り騒動」、損害賠償請求訴訟に発展し遂に判決(画像提供:wowkorea)
北京で連日熱戦が繰り広げられる中、4年前の平昌(ピョンチャン)で物議を醸した女子パシュート韓国代表チームの「置き去り騒動」が後に損害賠償請求訴訟に発展、そしてついに判決が下された。

キム・ボルム の最新ニュースまとめ

 平昌冬季オリンピックの女子パシュート競技「置き去り走行騒動」と関連し、ソウル地裁はノ・ソンヨン(32)がキム・ボルム(29)に慰謝料300万ウォン(約27万円)を支払うよう命じた。

 ソウル地裁は16日、女子スピードスピードスケート平昌五輪韓国代表だったキム・ボルムが「虚偽のインタビューと暴言、中傷などで精神的・財産上の被害を受けた」として先輩選手だったノ・ソンヨンを相手に起こした損害賠償請求訴訟で「ノ・ソンヨンがキム・ボルムに対し300万ウォン支払い」の判決を下した。

 2018年、平昌五輪女子パシュート競技で、キム・ボルムはチームメイトだったノ・ソンヨンを置き去りにするようなかたちでゴールラインを通過。その後、ノ・ソンヨンを無視するかのような発言をしてファンから激しい叱責を受けた。この騒動は当時、韓国で社会的イシューとして連日取り上げられていた。

 さらに、ノ・ソンヨンが「チーム内でいじめがあった」と主張したため、騒動はさらに大きくなった。この主張を受けてキム・ボルムは「事実ではない」とし、「むしろノ・ソンヨンが時や場所を選ばず、暴言を吐いた」と反発した。

 同件で、文化体育観光部と大韓体育会は、いじめ疑惑に対する特定監査を実施。同年5月、「いじめ走行疑惑は事実ではない」との結論を下した。

 選手の間に差が生じた理由については「コーチが前もって選手たちに戦術を知らせるなどの措置をとらなかったため」と説明した。

 その後、キム・ボルムは事件発生から2年9か月が経過した2020年11月、ノ・ソンヨンを相手取り2億ウォン(約1800万円)の損害賠償請求訴訟を起こした。当時、キム・ボルムは「無数の苦痛に耐え抜いてきた。これからは真実を明らかにしたい。平昌五輪当時、数多くのうそと苦しみがあったことについて、ノ・ソンヨンから回答をもらいたい」と訴訟の背景について明かしていた。

 これに対してノ・ソンヨンは「虚偽事実を拡散させたことはなく、キム・ボルムに対する暴言や悪口問題も、スポーツ選手として許容される範囲のものだった」と反発した。

 裁判所は、まず“いじめ走行疑惑”については「文化体育観光部と同様に、いじめ走行はなかった」と結論づけた。ただし、ノ・ソンヨンのインタビューについては「一部内容は(名誉毀損(きそん)対象ではない)意見表明に過ぎず、虚偽と思われる事実に関してはキム・ボルムに対するものではなく、氷上連盟や監督の問題点を誇張したもの」としてキム・ボルムに損害が発生したとは認めなかった。

 一方、キム・ボルムが主張してきた「ノ・ソンヨンの暴言・中傷の事実」については認められた。ただし、2017年11月以前の内容については「短期消滅時効の3年が経過した」と結論。結局、2017年11月から12月の間とされる3度の暴言を基準として、慰謝料300万ウォンを支払うようノ・ソンヨンに命じた。

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