新作映画『正しく生きよう(原題)』に主演した俳優のチョン・ジェヨン=2007年10月10日、ソウル(聯合)
新作映画『正しく生きよう(原題)』に主演した俳優のチョン・ジェヨン=2007年10月10日、ソウル(聯合)
俳優チョン・ジェヨンはスクリーンの中で走り回っていても、じっとたたずんでいるかのように錯覚するほど素朴で頼もしいムードを醸し出す。そうでありながらも、女性ファンの母性本能をくすぐるぽつりぽつりとしたしゃべり方や弱々しさも兼ね備えている。

チョン・ジェヨン の最新ニュースまとめ

そのイメージは大きな目など生まれ持った外見によるものが大きいが、ユーモアあふれるチャン・ジン監督の手で生まれるキャラクターと出会うとき、最も安定的で長い息をつく。『偉大な系譜』『小さな恋のステップ』のトン・チソン、『トンマッコルへようこそ』のリ・スファなどがそうだ。

そんなチョン・ジェヨンが、チャン監督がシナリオを手がける映画『正しく生きよう』の主人公、チョン・ドマン巡査として観客の前に登場する。しかしソウルのあるカフェで会ったチョン・ジェヨンは、チャン監督の映画だからといって無条件に出演を決めたわけではないと話す。同作のシナリオを初めて読んだときは話が理解できなくて出演を辞退したが、後になって引き受けることを決めたという。

演じるチョン・ドマンは、違反する信号もない田舎のひっそりとした道路で、新しく赴任した警察署長に違反キップを切るようなまじめ一辺倒の巡査。銀行強盗事件に備えるための模擬訓練で強盗役をまかされるが、その性格ゆえに事態は予想外の展開に発展する。
「シナリオを見たときはキャラクターをすぐに感じ取れたんですが、いざ始めてみるとまるで狂った奴。だから完成した映画のように、ばか正直な気性なんだと方向を定めたんです。もともとそんな風に生きてきた人ですが、状況のせいでその気質が少し激しくなったんですね。コメディは確率ゲーム。面白いと思って作ってもうまくいくかどうかはふたを開けてみるまで分かりません」。

チョン・ジェヨンがこれまで演じてきた人物と比べると、情が深いなど共通点もあるが、性格や職業など違う点も多い。しかし多数の色の服を身に着けても、着る人の特性によりよく似たイメージを抱かせるのと同じように、それらのキャラクターがひとつの姿に合わさることは否めない。
「イメージが限定していることに対する悩みももちろんあります。チャン監督のシナリオに描かれる人物は愚直で純粋、ぽつぽつとしゃべるという共通点があります。しかし俳優は演じるキャラクターの性格に大きく逆らうことはできません。キャラを生かしてイメージを変えなければならないでしょう」

そうは言いつつも、極端なキャラクターを演じることでこれまで演じてきたキャラクターとはまったく違う、新しい姿を見せたいという気持ちをのぞかせた。
「極端なキャラクターなら違った一面を見せられると思います。日和見主義とか、遊び人とか。わたしは俳優なので、今後は個人的な志向は捨てようと思います。これまでしてきたことよりも、まだできない役割がはるかに多いです。もともとの性格から、非常に余裕のある役割や、卑劣な役なんかもうまく演じられると思いますよ」。
俳優は新鮮度が命だとし、それだけ上手に演じても観客が飽きれば終わりだとの考えを示した。これまでは興行をあまり気にしなかったのが、自分の役割が重要なだけに今ではある程度気にするようになったと話している。

映画『正しく生きよう』は、18日に韓国で封切られる。

Copyright 2007(C)YONHAPNEWS. All rights reserved.

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