イ・スジさん(ピリョンソ提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
イ・スジさん(ピリョンソ提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
【ローマ、ソウル聯合ニュース】絵本「夏がくる」(原題)などで知られる韓国の作家、イ・スジさんが、児童文学のノーベル賞といわれる国際アンデルセン賞の画家賞を受賞した。同賞を主催する国際児童図書評議会(IBBY)が21日(現地時間)、イタリアのボローニャ国際児童図書展で開いた記者会見で今年の受賞者を発表した。

 韓国人のアンデルセン賞の受賞は初めて。アジアの作家の画家賞受賞は1984年の安野光雅さん(日本)以来、38年ぶりとなる。IBBY韓国支部のKBBYは、韓国は世界の児童文学界が注目するアンデルセン賞の受賞者を輩出した28番目の国になったと伝えている。

 1956年創設のアンデルセン賞は、子どもの本に貢献してきた作家および画家の全業績に対して2年に1度贈られる国際児童文学賞。作家賞と画家賞の2部門がある。IBBY各国支部が推薦した候補者の中から、国際選考委員会により受賞者が選ばれる。

 特定の作品ではなく作家の全ての作品を対象とすることから、受賞は大きな名誉とされる。イさんは2016年にも画家賞の最終候補に入ったが、受賞は逃していた。

 イさんは1974年生まれ。ソウル大西洋画科を卒業し、英国でブックアートを専攻して修士課程を収めた後に本格的に絵本作家の道を歩み始めた。KBBYは「2002年の作品『ふしぎの国のアリス』以来、本の持つ物性を土台に子どもの現実と幻想の世界を探求し続けてきた作家。人間と動物の間の交感など普遍的なテーマを扱い、絵本の表現領域を広げている」と紹介した。

 イさんは欧米で広く名前を知られており、先月には「夏がくる」で絵本のノーベル賞とも呼ばれるボローニャ・ラガッツィ賞のフィクション部門スペシャルメンション(優秀賞)に選ばれた。


Copyright 2022YONHAPNEWS. All rights reserved. 40