一般的な企業は、日常回復に歩調を合わせるという名目で、単純に過去のやり方そのままで回帰し、オフィスへの通勤を指示しているが、一歩先を行く革新的な企業では、社員が好む勤務形態が何なのか悩みの根底から察して先端技術を導入し、先進的な勤務文化を作る努力で社員のロイヤルティを育てている。
今月7日からイルサン(一山)とブンダン(盆唐)、ソウル シンドリム(新道林)の3か所に拠点オフィス「スフィア」をオープンしたSKテレコムが代表的なさきがけだ。在宅勤務より、業務への集中を高めると共に、本社までの通勤時間は最大限節約できる方法として選択した業務空間だ。
SKTは、スピアを単純に自宅から距離が近いオフィスという概念を作らなかった。それだと、在宅勤務ではなく拠点勤務を選択する理由がないからだ。社員それぞれの個性と好みに合わせた様々な空間コンセプトを設けたのはもちろん、クラウドシステムを完璧に実現し、個人のノートパソコンを持ってこなくても、普段自分が使っているパソコンと同じ環境で業務を進められるようにするなど、技術的な支援を惜しまなかった。スピアの距離的な便利さと空間、業務的な満足感から、すでに本社では社員が半分しか出勤しておらず、在宅3大拠点2の割合で自由に勤務している。
IT業界の兄貴分であるネイバーはロボット、自動運転、AI、クラウドなど、ネイバーが研究、蓄積したすべての先行技術を網羅し融合した第2社屋1784をオープンした。最近、独自のアンケート調査の結果、オフィス出勤と在宅勤務を行うハイブリッド勤務を選択した社員が52.2%で最も多かったが、在宅勤務と並行して勤務方式を選択できるようにしながらも、出勤に対する抵抗感を最大限下げることができるよう業務環境を革新したのだ。
この他にもAI企業アップステージは「フルリモート(全面非対面勤務)」を導入し、海外でも勤務できるようにする一方、CJENMとハンファ生命はチェジュド(済州道)とヤンヤン(襄陽)などのリゾート地にオフィスを作るいわゆる「ワケーション(仕事と休暇の合成語)」の取り組みを始めた。社員と企業、全てが幸せでありながら、業務効率は落とさないレベルで様々な実験をしているわけだ。
このようないくつかの革新企業の試みが旋風を巻き起こし、ポストコロナ時代の新しい勤務文化を開花させることになるだろうか。変化に慣れた社員個人に合わせた勤務の革新が行われるのか、コロナ以前に戻って渋滞した道路上や狭い公共交通機関の中で通勤時間を浪費しなければならないのか、もう少し見守る必要がある。
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