ソンモ(元超新星) の最新ニュースまとめ
今回は久しぶりに対面(オフライン)インタビューがかない、アルバムに込めた想いや聴きどころはもちろん、日本での近況などもじっくり語ってもらった。
Q.いよいよ7月20日に「ADAMAS」がリリースされますが、ソンモさんにとっても、やはり待ちに待ったアルバムといったところでしょうか?
そうですね。3年ぶりのアルバムなんですけど、準備をしたのは2年前なので。すでに「I Remember」と「忘れないで」は2年前に公開しちゃって、皆さんが飽きちゃったんじゃないかなという不安はあるんですけど(笑)。でも、聴き慣れているから、一緒に歌えるんじゃないかなという期待感もありますね。早く皆さんとリリイベ(リリースイベント)とかで一緒に歌いたいなと思っています。
Q.新曲4曲はいつ作られたんですか?
2曲は昨年、2曲は日本に来てからです。
Q.日本にはいつ来られたんですか?
3月末ぐらいですね。それで、4月5月に、日本の有名な作曲家さんたちに曲をもらいました。実は、2年前から、「日本に行けるようになったら、皆さんの曲を歌いたいので、そのときはぜひよろしくお願いします」って約束だけはしていたんですよ。それがやっとかなって、無事にレコーディングをして、PVも撮って、すぐに出せるようになりました。
Q.アルバム名を「ADAMAS」にした理由を教えてください。
“ADAMAS”という言葉は、ダイヤモンドの語源じゃないですか。何よりも強くて壊れない、何者にも屈しない、という意味なので、僕自身コロナ禍で、プライベートでも仕事でも落ち込んで、本当にちょっと辞めようかなと思うぐらい、悪かった時期があったんですけど、それに耐えて、乗り越えることができたので、僕もダイヤモンドみたいな心でいようと思って、「ADAMAS」にしました。皆さんも、大変なこと、つらいことがあっても、この言葉を思い出して、なんとか耐えたら、絶対また光り輝くという想いを込めて、決めた言葉です。
Q.では、ここから新曲の紹介をしていただきたいと思います。まず、ソンモさんが作詞をされた6曲目に収録される「BLUE SKY」について。
これは昨年作りました。昨年、一瞬コロナのことがなくなりそうだなと思った時期があって、そのとき、希望的な曲を作って、皆さんと一緒にフェスティバルとかで楽しめたらいいなと思って作ったのが「BLUE SKY」。モチーフは「ONE PIECE」です。
Q.あ~、それで希望あふれる歌詞になっているんですね。
そうです。一緒に遊びに行こうというイメージで、「地図は心に ここでとまらない♪」という歌詞とか、「ONE PIECE」っぽくないですか?この歌詞は20、30分でできました。元々、コロナのことがなかったら、2月か3月に発売する予定だったんですけど、その時期に「BLUE SKY」はちょっと合わないなと思っていたんで、むしろ7月になって良かったかもしれませんね。この曲も皆さんぜひ聴いて、勇気を、力を出してほしいなと思っています。
Q.続いて、2曲目に収録される「KAGAMI」。
これも昨年できた曲です。今まで自分の曲は、皆さんへの告白ソングとか感謝を歌った曲ばかりだったんですね。それで、今度は自分に話したい曲を作ってみようかなと思ったんです。人って、自分が大変なとき、「僕は大丈夫」という魔法の呪文をかけるときがあるじゃないですか。そういう感じにしたいなと思って作ったので、自分と戦って、絶対勝っていこうという気持ちを込めています。
Q.3曲目に収録される「虹のカナタへ」。
この曲は、「超新星」の頃、「ヒカリ」を作ってくれたFace 2 fAKEさんの曲です。3年前、僕のソロイベントに来ていただいたとき、「また曲をお願いします」って言ったら、「どんなスタイルがいい?」って聞かれて、僕は今までバラードとかダンスが多いんですけど、「ジャンル関係なく、ファンの皆さんと遊びたいです」って。それから、前にライブで「睡蓮花」を歌ったとき、みんながタオルを回しながら、すごく楽しんでいたので、その笑顔がまた見たいということだけ説明したんです。で、もらったのが「虹のカナタへ」。初めて聴いたとき、また「ONE PIECE」が浮かびました。いや~、「BLUE SKY」も皆さんと遊びたくて作ったのに、Face 2 fAKEさんも「遊びたい」という僕の説明で、「虹のカナタへ」を作ってくれて。なんか通じ合えたなと思いました。今、朝起きたら、この曲を聴きながら一日が始まるぐらい、大好きな曲です。
Q.4曲目に収録される「Somebody Knows」。
この曲は、Jin Nakamuraさんという作曲家なんですけど、「東方神起」の曲からいろんな有名なアーティストさんの曲を書いた方です。今回、R&B系に挑戦してみるのはどうかなと思って、Jin Nakamuraさんにお願いして、もらった曲で、好きなんですけど、僕にとっては難しい曲ですね。Jin Nakamuraさんはすごく音楽性が高くて、雰囲気を出すのとか難しいなと思いました。それに、今までR&B系の歌を歌ったことがないんですよ。去年だったかな、イベントでピンク・スウェッツの曲を歌ったことはあるんですけど、それよりもっとR&B色が濃い曲なんで、ファンの皆さんは僕がこういう曲を歌っていて、新鮮だなと楽しめると思います。
Q.それから、「I Remember」はMVも制作されましたね。
ちょうど映画を撮っていた時期なんですが、6時間ぐらいしか時間がなかったんですね。で、場所もあまり移動できないので、2か所で撮影することになって、そこでできることをなんでもやってみたいなと思ったんです。それで、映画に出てくるような仕草をしたいなと思って監督さんと話をしました。でも、今思うと、あのときバタバタしすぎていて、何をしたのか分からないです(笑)。
Q.MVでは小道具を上手く活用されているなという印象を受けました。特にメガネを外すシーンなどは胸キュンポイントではないかと。
ありがとうございます(笑)。監督さんには、普段の自分の姿を演じるから、ずっと撮ってもらって、使えるシーンを使ってくださいと言いました。だから、あれはカフェで皆さんのことを思いながら、例えば「I Remember」を作っているときの自分の姿をそのまま見せただけです。
Q.鉛筆で歌詞を書いているシーンがありましたね。実際、作詞をされるときも鉛筆を使われるんですか?
あ~、そうです。アナログなんで、鉛筆で手書きするんです。そして、考えるときは鉛筆を回すし(笑)。僕、鉛筆が好きなんですよ。鉛筆だったら、失敗したとき消しゴムで消せるじゃないですか。潔癖症があるんで、またキレイに書かないと気が済まないんですよ。だから、いつも鉛筆です。ファンの皆さんもそれを知っているんで、プレゼントしてもらった鉛筆をずっと使っています(笑)。
Q.「I Remember」にちなんで、ソンモさんが覚えている一番古い思い出・記憶というと?
一番古くて、一番衝撃で、一番リアルに残っている記憶はいつも一つしかないです。飛行機の中。事故(急降下したこと)。だから、今まで飛行機に乗るのが本当に大変でした。そのとき、飛行機のイスの下に入って、うずくまった記憶があります。なんか変なのが、自分の目線じゃなくて、お父さんお母さん、僕、みんなが飛行機の下でうずくまっている様子を上から見ている目線で覚えていますね、今も。
Q.今笑顔で話してくださいましたが、笑って話せるぐらいになったということでしょうか?
あ~、でも30歳までは僕、本当に飛行機に乗れなかったです。日本に来るとき、いつも薬を飲んだり、入国する3日前から、全く寝なかったり。飛行機で寝られるように、全く寝ないまま来るんです。で、帰るときもみんなは1か月間のツアーが終わって、帰り便で寝たり、翌日から旅行に行こうと思ったりしているとき、僕は帰りもストレス。どうしよう、やっと終わったのに…、って。来る日、帰る日はいつもコンディションが悪かったです。
それから、「超新星」を離れて、ソロになって、僕を一人になっても応援してくれるJuliet(ソンモのファンネーム)の皆さんのために、これに乗らないと何もできない、会えないということが100%伝わってきて、これは頑張ることじゃなくて、乗るしかない、という気持ちで乗ったんです。そしたら、薬を飲まなくても我慢できましたね。もちろん、まだ飛行機で寝たことはないし、揺れたら汗はかくんですけど、「大丈夫、大丈夫」って自分に呪文をかけながら、「2時間後、日本に無事につく。明日、Julietと会ってライブをする。明日は何を歌おうか」とずっと考えながら、我慢しますね。
Q.そう考えると、ファンの存在は偉大ですね。
そうですね。僕が「超新星」を離れたとき、僕は何も説明していないし、向こうも何も言っていないし、一番苦しかった、悔しかったのはファンの皆さんだと思います。でも、汚い姿を見せたくないじゃないですか。いままで10年以上活動してきて。それで、お互い我慢しようということだったんですけど。やっぱり5人と1人だと、こっちがもっと大変じゃないですか。だから、僕は納得できないと、辞めるという性格なんで、辞めるつもりだったんですね。辞めてもしょうがない、とそこまで考えたんですけど、ファンの皆さんが、僕にメッセージや手紙で「辞めちゃいけないよ」って。釜山にいる僕のお兄さんの食堂まで来て、「ソンモさんを辞めさせないでください。私たちがいつまでも日本で待ってるから」って。それを聞いて、辞めたら僕、ホント最悪な人間だなと思うぐらい、皆さんが応援してくれたんですね。だから、その愛に比べたら、僕が飛行機に乗ることは、お返しでもなんでもないし、ありがたいことです。皆さんのおかげで、飛行機にも乗れるようになったし。……ちょっと飛行機の話、長かったですね(笑)。
Q.いえいえ、本心が伝わってくる貴重なお話でした。ありがとうございます。では、話題を変えまして、「KAGAMI」にちなんで、普段から鏡をよく見る方ですか?
毎朝、見ますね。朝起きたら。
Q.仕事がなくても、ですか?
ハイ、もちろん。出かけるときもそうだし、家に宅配便が届いたときも、顔に何かついていないか、ちゃんとチェックしてから出ます。目やにがついていないか、そこまでチェックしますよ、いつも。コンビニに行くときも鏡を見てからだし。
Q.やはり見られる仕事だから?
それは関係なくて、子供の頃からそうだったんです。例えば、こういう瞬間って、みんなあるじゃないですか。2人でご飯を食べました。そしたら、歯に唐辛子が挟まっていました。でも、絶対気付いたのに、僕が恥ずかしくならないように言ってくれなかった。で、家について、鏡を見たら、あった!コレどうですか?“言ってくれればよかったのに”と思う方ですか?それとも、“僕のために言ってくれなかったんだね”と思う方ですか?僕は前です。だから、ホント大事です、鏡は(笑)。
Q.さきほど、潔癖症という話も出ていたんですが、ちょっとそれに通じるものがありますか?
ありますね。自分の家も、リモコンを置く角度とかも重要で、きちんと揃えずに、時間がないから、そのまま出ちゃうと、出てからずっと気になります。きょうもホテルを出る前、たしかTシャツをベッドの上に置いたままにして、来てしまったなって思っています。ちょっと大変な性格です(笑)。
Q.4月にBillboard Live YOKOHAMAでライブを開催したのが、公式的には2年2か月ぶりの来日だったようですが、久しぶりにファンと対面したときはどんな気分でしたか?
そのときはけっこう近い距離だったし、皆さんが声を出すことはできなかったんですけど、目線とか、マスクの下で口が動いているのを見て、一緒に歌ってくれていることが伝わってきて、“やっと日本にいるんだなぁ”と舞台の上に立ってから感じました。なんか空港でいろいろ検査をしているとき、“ここはどこ?僕は何をしてるの?”って思っていたんですけど、舞台の上に立ってから、“Juliet?”、“みんな本物?”って思いました。よく芸能人に会って、“本物?”って感覚になると思うんですけど、僕がそういう気持ちになって、神秘的な感じがしました。
Q.久しぶりに日本に来て、変わったなと感じたことはありましたか?
ん~、何も変わってないかな。街の雰囲気とか建物とか、目に見える物はそんなに変わってないです。でも、これは日本だけじゃなくて、世界的にそうだと思うんですけど、なんか人の意識が変わってきたんじゃないかなと。考え方とかが変わったと思います。
Q.今、日本ではどのように過ごしているんでしょうか?
忙しく過ごしていますが、おいしいご飯をたくさん食べています(笑)。この前、(埼玉県)深谷というところで、映画の撮影をしたんですが、ヤオコーというスーパーがあって、そこのお弁当の種類は全部食べてみました。特に、“寿司ってこんなにおいしかったっけ?”と思うぐらい、寿司がおいしくて。だから、東京に来たら寿司、ヤオコーに行ったら寿司。毎日昼夜、寿司ばかり食べて、今回も日本に着いて、すぐに寿司を食べに行きました(笑)。日本はおいしいものがたくさんあるから、何を食べてもおいしいんですけど、うなぎも食べたし、焼肉も食べたし、ファンの皆さんが差し入れで送ってくれるお菓子も食べたし。食べ物はかなり楽しんでいます。
Q.それは良かったです。
それもないと、もう来ないですね。ハハハ。
Q.昨年6月にリモートインタビューをさせていただいたとき、ラジオ企画に絡めて、趣味でゴルフを始めようかなとおっしゃっていたんですが、その後どうなりましたか?
まだ始めてないです。趣味を持つ時間がなかったですね。あれから韓国で映画、日本でも映画やいろいろ仕事がちょうど始まったんで。ゴルフは芸能界を引退してからやってみようかなと思っています(笑)。
Q.先ほどからチラッと映画撮影のお話が出ていますが、日本映画「ランサム」ですね。
今回撮った映画は僕の一つの夢だったんですが、日本の映画で日本の俳優さん、スタッフさんたちと日本語で撮りたいという目標がいつもあったんですね。それは韓国の俳優としては光栄なことです。しかも、今回の映画は僕が主演で。最初、監督さんは不安だったのか、セリフが「ありがとう」、「ごちそうさま」とか短い言葉で、少なかったんですね。でも、オンラインで打ち合わせをしたとき、「日本語上手いですね」って言われたので、「任せてください!」と答えたら、台本が変わって、セリフがどんどん増えていきました(笑)。監督さんはアクション映画の中でも有名な監督さんで、「ランサム」もハードボイルドアクション映画です。男が好きそうな感じですけど、ファンの皆さんが見ても、いままで見せられなかった僕の姿が入っている映画なので、ぜひ見てください!
Q.最後、ファンにメッセージをお願いします。
7月20日、やっと3年ぶりに4枚目のソロミニアルバムが発売されます。今回はジャケット写真を見た皆さんから、「大人っぽくなったね」って褒められたんですが、35歳の今の自分の感情と姿がたくさん入っているアルバムになったと思います。皆さん、今の僕を聴いてください!
ソンモとはコロナ禍でリモートインタビューを何度かしていたので、インタビュー自体は久しぶりではないが、対面は久しぶりだった。そこで改めて、ソンモの気配り上手な一面を見ることができた。今回、感染予防のため、アクリル板越しで話をさせてもらったが、ボイスレコーダーをセッティングしていると、声がよく聞こえた方がいいだろうからと、自分側に自らセッティングしてくれたのだ。このように何気ない、ささいな行動の積み重ねが、人の心をつかむのだろう。今回のニューアルバムも、そんなソンモのために集まった音楽クリエイターたちが携わり、ソンモの魅力を引き出しているので、ぜひチェックしてほしい。
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