「Sary Violine」チャンネルに掲載された動画のワンシーン(ユーチューブより)=(聯合ニュース)
「Sary Violine」チャンネルに掲載された動画のワンシーン(ユーチューブより)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮が、米グーグルが運営する動画投稿サイト「ユーチューブ」に子どもが出演するチャンネルを開設し、体制宣伝に努めている。

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 ユーチューブの「Sary Violine」チャンネルには19日、平壌に住む少女・ソンアが暑い夏に冷たいかき氷を楽しむ様子を収めた短い動画が掲載された。

 ソンアは友達と一緒にかき氷を食べた後、「皆さんが平壌に来るときは、この国で一番おいしいかき氷を紹介したい」と滑らかな英語で語った。また、「次回は紋繍遊泳場で会いましょう」と、次の動画の内容も予告した。紋繍遊泳場は、北朝鮮が金正恩(キム・ジョンウン)時代の代表的な業績に挙げる豪華ウオーターパークだ。

 このチャンネルは全部で四つの動画が掲載されている。4月下旬に掲載した最初の動画で、ソンアは自身が英語を流ちょうに話す理由を「幼いころから母親に教わったため」と説明し、一番好きな本は「ハリー・ポッター」(J・K・ローリング著)だと紹介した。

 北朝鮮がこうした「キッズユーチューバー」を積極的に使っているのは、グーグルによるユーチューブのチャンネル閉鎖を逃れることが目的とみられる。

 ユーチューブは、北朝鮮の対外宣伝サイト「朝鮮の今日」や「わが民族同士」などが露骨で好戦的な動画を掲載したことを受け、規約違反などを理由にアカウントを停止したことがある。

 また、平壌の20代女性が出演する「Echo of Truth」というチャンネルは比較的遠回しなやり方で体制宣伝を行っていたが、2020年12月にグーグルの利用規約違反を理由にアカウントが停止された。

 一方、「NEW DPRK」というチャンネルは北朝鮮の7歳の少女の学校生活や買い物の様子など日常を紹介し、2年がたった今も閉鎖されていない。ただ、ソンアのチャンネルと違い、少女が北朝鮮語で話し字幕を入れる形を取っているため、北朝鮮が狙う外国人への体制宣伝効果はやや劣るとみられる。

 北朝鮮では住民のインターネット接続は禁じられており、これらのチャンネルはいずれも朝鮮労働党宣伝扇動部などが制作に介入していると推定される。


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