韓国の尹錫悦大統領は歴訪を通じて「対北強硬基調」を国際社会に宣言するものとみられる(画像提供:wowkorea)
韓国の尹錫悦大統領は歴訪を通じて「対北強硬基調」を国際社会に宣言するものとみられる(画像提供:wowkorea)
韓国のユン・ソギョル(尹錫悦)大統領は、英国・米国・カナダの歴訪を通じた首脳外交舞台で「グローバル価値同盟を基に、北朝鮮の核挑発を抑止しなければならない」という内容の対北強硬基調を、国際社会に宣言するものとみられる。これは「北朝鮮の核拡張抑止のため、あらゆる手段を講じる」という方針を明確にし、ムン・ジェイン(文在寅)前政府との差別化を浮き彫りにする戦略である。このような基調は、今回の歴訪のハイライトである今月20日(現地時間)に開催される国連総会の基調演説で、はっきりと示されることが予想される。

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すでに尹大統領は「核の傘」を直接言及し、北核への対応に関して「強硬路線」を予告した状態である。尹大統領は歴訪直前、ニューヨークタイムズ(NYT)とのインタビューで「米韓同盟に基づいた拡張抑止は、米国領土内の核兵器を有事時に使用するということだけでなく、北朝鮮の核挑発を抑止することのできるあらゆるパッケージを総体的に網羅するものだ」と強調した。

この発言は「北朝鮮の挑発を抑止するため、米国の “核の傘”を含めたあらゆる手段を、米国と共に講じる準備ができている」ということである。また、今月8日に北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)総書記が「絶対に核を放棄することはできない」として、核武力政策を法制化することへの「対応」の性格を帯びたものだとみられる。

尹大統領は、日米韓の安保協力についても「北核脅威に対応し、北東アジアの平和を守るための防衛体系だ」とし「日米韓3か国の安保協力が、北核ミサイルに対応し北東アジアの安保と平和を守ることにおいて必要なことなら、これを避ける理由はない」と語った。

さらに、「対話」と「妥協」が主軸であった文前政府の対北政策も、正面から批判した。尹大統領はNYTに、文前大統領について「教室で、ある友人(北朝鮮)に捕らわれた学生のようにみえた」と言及した。NYTは「尹大統領が、これまで文政府当時に行なわれた南北首脳会談について『政治的なショーだ』と評価してきた」とも紹介した。これは「尹大統領は『見せかけだけの南北首脳会談はない』ということを明確にした」という解釈である。

ただ尹大統領はキム総書記に対し「非核化を選択するなら、明るい経済的未来が待っているということをわかってくれたらよいのだが」とし「“大胆な構想”は依然として有効だ」という点も言及している。

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