キム・ジョンウン の最新ニュースまとめ
北朝鮮は2006年以降、核実験を繰り返し、核開発能力の向上を目指してきた。これまで6回行っており、直近2017年9月の6回目は「ICBM(大陸間弾道ミサイル)の水爆の実験に成功した」と発表。爆発の規模は過去最大の約160キロトン、広島に投下された原爆の10倍以上に達したと推定されている。
北朝鮮は2018年4月、史上初の米朝首脳会談を前に、核実験を中止すると表明。核実験場の坑道などを爆破するも、今年1月には「米国の敵視政策と軍事的脅威が黙認できない危険なラインに達した」とし、核実験の中止を見直すこともあり得るとした。
さらに、先月8日、国会にあたる最高人民会議で施政演説を行ったキム・ジョンウン(金正恩)総書記は、「絶対に核を放棄することはできない」と強調した。金氏は演説で「米国が狙う目的は我々の核そのものを除去してしまうこともあるが、究極的には核を投げうたせ、自衛権行使まで放棄、あるいは劣勢に追い込むことでわが政権をいつでも崩壊させようとするもの」と主張。米国が北朝鮮制裁を通じて核放棄を迫っていることについて「敵の誤判断だ」と指摘し、「100日、1000日、10年、100年でも制裁を加えてみよ」と挑発した。その上で「国の生存権、国家と人民の未来の安全がかかった自衛権を放棄することはなく、どれほど難しい環境に置かれようとも、米国による朝鮮半島の政治軍事的な形勢化で、ましてや核敵手国の米国をけん制する必要があるわれわれとしては、絶対に核を放棄することはできない」とした。
日米韓などは北朝鮮が近く7回目の核実験に踏み切る可能性があるとみて警戒を続けている。こうした中、韓国の国家情報院は北朝鮮の核実験について、今月16日に開幕する中国共産党大会以降、11月8日の米中間選挙までの間に行われる可能性があるとの見解を示した。これは28日に非公開で行われた韓国の国会情報委員会で報告されたもので、同委員会の幹事を務める与党「国民の力」のユ・サンボム国会議員と、最大野党「共に民主党」のユン・ゴニョン議員が記者会見して明らかにした。ユン氏は「さまざまな状況を考慮した場合、中国の党大会以降、米中間選挙前となるが、新型コロナウイルスの状況や国際関係を踏まえて、総合的に判断を下すのではないかとの報告だった」と述べた。また、ユ氏は「もし実施するとしたらそうだと報告したもので、確率や実際の可能性の観点から報告したものではない」とした。
これまで核実験が行われてきた北朝鮮北東部のプンゲリ(豊渓里)にある核実験場では、新たな動きが相次いで確認されている。今年3月には、米国の専門家が衛星写真の分析結果として、新たな建物建設や補修の動きが確認されたと明らかにした。また、米国のシンクタンクCSIS(戦略国際問題研究所)のグループは今年4月、4つある坑道のうち、過去の核実験では使用されていない「3番坑道」の新しい入口付近で新たな建物が建設されたほか、機材などが増えているのが確認されたと明らかにした。国家情報院は28日の委員会で「3番坑道」について、既に完成し、核実験の可能性が高まっていると分析した。「3番坑道」は豊渓里の核実験場の他の坑道に比べ起爆室が地表に近く、爆発規模が比較的小さい「戦術核兵器」の開発実験が行われるとの見方が出ている。
また、韓国国防部(部は省に相当)の傘下にあるシンクタンクの国防研究院は、26日に「国民の力」の所属議員に提出した資料で、北朝鮮が目指している戦術核兵器などの開発には少なくとも4回の核実験を追加で行う必要があるとする分析結果を発表。今後も核実験が繰り返される可能性を予測した。
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