【ソウル聯合ニュース】韓国大統領室の関係者は10日の報道発表資料で、近ごろの安全保障状況に関し「国民の生命と安全を守ることは、言葉でなく現実の問題」としながら、「朝鮮半島と北東アジアの厳重な安保の現実を正確に認識し、しっかり備えることが重要だ」との見解を示した。大統領室が安保に関するメッセージを発するのは2日連続。 北朝鮮は弾道ミサイルによる挑発を繰り返し、朝鮮半島安保の危機感が高まっている。北朝鮮の朝鮮中央通信はこの日、最近の弾道ミサイル発射は戦術核運用部隊の発射訓練だったと報じながら、「敵と対話する内容もなく、必要性も感じない」とする金正恩(
キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)の発言も伝えた。韓国大統領室のメッセージはこれに対応したものとみられる。 前日の9日も北朝鮮は短距離弾道ミサイルを発射した。韓国大統領秘書室の金恩慧(キム・ウンヘ)広報首席秘書官は同日、書面を通じ「堅固な韓米同盟と韓米日3カ国の安保協力により国民を守る」と表明。安保体制に適正な水準というものはなく、国を守るには過剰なほどの準備が必要だと強調した。尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が「北のミサイルによる威嚇に、韓米同盟はもちろん韓米日3カ国の安保協力を一層強化していく」と述べたとも伝えた。 大統領室は10日のメッセージでは、朝鮮半島だけでなく「北東アジアの安保の現実」と言及した。核戦力に関する南北間の非対称性のほか、ロシアのウクライナ侵攻や中国と台湾間の緊張など、朝鮮半島周辺の安保状況を包括的に考慮し、韓米日3カ国間の安保協力の必要性を際立たたせる狙いがありそうだ。
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