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また金正恩氏が「戦術核運用部隊」の軍事訓練を指導したとして、先月25日から7回にわたって発射した弾道ミサイルに戦術核弾頭の搭載が可能であることを明らかにした。これには韓国に対する核の脅威を高める思惑もあるようだ。北朝鮮が戦術核運用部隊に言及するのは今回が初めて。
北朝鮮が主張するように、ロシア製短距離弾道ミサイル・イスカンデルの北朝鮮版と呼ばれる「KN23」、地対地ミサイル・ATACMSに似た「KN24」、北朝鮮が「超大型放射砲」と呼ぶ「KN25」など新型短距離弾道ミサイルと小型の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)に小型の戦術核弾頭を搭載して実戦運用する場合、韓米はミサイル迎撃システムの補強を急ぐ必要があるとの指摘が出そうだ。
北朝鮮は今回の訓練を「戦術核弾頭搭載を模した弾道ミサイル発射訓練」と説明した。
30日間動向が公開されなかった金正恩氏が先月25日以降に行われた戦術核運用部隊のすべての訓練を視察し、同部隊の実戦運用体制を点検したのも核脅威の最大化を狙ったためとみられる。
北朝鮮メディアが公開した訓練の写真をみると、訓練にはKN23やKN25、中距離弾道ミサイル(IRBM)「火星12」、小型のSLBMなどが動員された。特に、平安北道・泰川周辺と推定される北西部の貯水池から小型のSLBMが発射される場面も公開した。貯水池からの発射は韓国軍や情報当局も予測できなかったもようだ。朝鮮中央通信は「実戦訓練を通じ、計画した貯水池水中発射場の建設方向が確証された」と報じた。今後、北朝鮮は貯水池にミサイル発射場を建設するとみられる。
北朝鮮メディアは5月以降、弾道ミサイルの発射訓練を公開しなかったが、党創建77年の記念日を迎え、住民が読む党機関紙・労働新聞に金正恩氏の訓練視察やミサイル発射の様子などを大々的に報道した。金正恩氏夫人の李雪主(リ・ソルジュ)氏が金氏のそばで超大型放射砲の発射訓練を視察する写真も掲載した。
党創建記念日に行ってきた閲兵式(軍事パレード)は実施しなかったが、多種の核弾頭搭載が可能な兵器を労働新聞に掲載したことは「ミニ閲兵式」の実施に等しいとの見方もある。大規模な閲兵式に劣らない効果を狙ったとみられる。
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