キム・ジョンウン の最新ニュースまとめ
当局は、2017年9月と今年1月、10月の3回にわたる火星12の発射と、北朝鮮のエンジン開発動向などを基にこうした判断に至った。
北朝鮮は17年の発射から今年1月までのおよそ5年間、火星12の技術的改良を果たせなかったとされる。
2回の発射以降に北朝鮮が公開した写真では、火星12のメインエンジン1基と補助エンジン4基から火炎が噴き出している一方、今月4日の発射の写真ではメインエンジンの火炎しか見えない。
ミサイルの姿勢制御に使う補助エンジンがなく、メインエンジンのみだったということは、火炎噴射口(ノズル)の方向を変えて姿勢を制御する「ジンバル型」のメインエンジンを使ったということだ。これは火星12が最近になって一定の改良を遂げたという意味になる。
エンジンの改良には成功したものの実戦配備はまだだという当局の判断に基づくと、弾頭の大気圏再突入技術など他の中核技術は依然不完全との推定もできる。
張泳根(チャン・ヨングン)韓国航空大教授(航空宇宙学)は火星12について、エンジンのターボポンプや燃焼方式が改善された可能性があるとし、全く新しいエンジンであればミサイルの直径や長さが変わるため、既存のエンジンを改良したのだろうと分析した。「17年に『包囲射撃』という表現まで使って雰囲気が険悪になったが、戦力化と配備はされていないとみなせる」と話している。
このミサイルは17年9月15日の発射時に3700キロ飛行し、立ち会った金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)は「火星12の戦力化が実現した」と宣言していた。
その約1か月前には、北朝鮮の戦略軍司令官が「4発の火星12を同時に発射するグアム包囲射撃を検討している」と米国を威嚇した。太平洋上の米領グアムは平壌から3400キロの距離にある。
今年1月30日の発射時には、北朝鮮は「火星12の検収射撃実験」に成功したと主張していた。検収射撃は配備されたミサイルを無作為に選んで品質を検証することを指し、火星12の戦力化を改めて強調した格好だった。
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