米国「北政権の核使用時、政権は “終末”に」…中露も「脅威」と規定

米国は北朝鮮を「現存する脅威」とみなし「核兵器を使用する場合、政権は終末へと向かうだろう」と警告した。また、中国を「国家安保の最大脅威」、ロシアを「当面の重大脅威」と明示した。

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米国防省は27日（現地時間）、先のような内容の国防戦略書（NDS）と核態勢検討報告書（NPR）、ミサイル防衛検討報告書（MDR）を一斉に公開した。米ホワイトハウスによる今月12日の国家安保戦略（NSS）発表の後続措置として、米政権がこれら文書を同時に公開したのは、今回が初めてである。米国は直面している戦略的状況の変化により、ミサイル防衛と拡張抑止などをはじめとした核戦略構想を明らかにしたものとみられる。

米国は北朝鮮を、イランや国際テロ組織などとともに「その他の現存する脅威」として分類した。NDSには「北朝鮮が、米本土および海外駐屯の米軍・韓国と日本を脅かすため、核とミサイル能力を拡張している」と指摘されている。特にNPRを通して「キム・ジョンウン（金正恩）政権が核兵器を使用し、生き残ることのできるシナリオはない」とし「北朝鮮が米国や同盟国・友邦国に核攻撃を行なうことは許されないことであり、政権は終末へと帰結するだろう」と厳重警告した。つづけて「北朝鮮は核使用以外にも、東アジアにおいて迅速な戦略的攻撃を敢行するおそれがある」とし「米国の核兵器は、このような攻撃を抑止することにおいても役割を果たしていく」と強調した。また、北朝鮮が核技術・物質・知識を外部に移転する場合、責任を問うことを明確にした。

これとともに米国は中国を「未来における最も可能性の高い戦略的競争者」、ロシアを「当面の脅威」とみなした。

米国はNDSを通して「中国との対立は、不可避的でも望ましいことでもない」としながらも「台湾海峡をはじめとして南シナ海など、インド・太平洋の核心地域における支配力を強化しようとする中国の試みを抑止していく」と明らかにした。またロシアについては、ウクライナへの侵攻を言及し「米国と同盟国に対する深刻な脅威だ」と規定した。