韓独首脳が会談　北朝鮮問題での緊密な連携で一致

【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦（ユン・ソクヨル）大統領は４日、ソウルの大統領室庁舎でドイツのシュタインマイヤー大統領と首脳会談を行い、北朝鮮問題での緊密な連携を確認した。　尹大統領は会談後の共同記者会見で、「両首脳は北による最近の度重なるミサイル挑発に対する深刻な憂慮を共有し、北のさらなる重大な挑発があった場合に国際社会の一致した対応を引き出すため緊密に連携していくことで合意した」と述べた。北朝鮮の人権状況の改善に向けた協力の強化でも一致したと伝えた。　シュタインマイヤー大統領も「北朝鮮が年初から前例のない頻度でミサイルを発射し、この地域の緊張を高めている」とし、「こうした緊張は容認できない」と述べた。この事態の責任はひとえに金正恩（キム・ジョンウン）政権にあると言明した。北朝鮮は弾道ミサイルの発射によりたびたび国連安全保障理事会決議に違反し、国際安全保障を脅かしているとしたうえで、「北に安保理決議の順守と対話を促す」とした。　尹大統領が北朝鮮に提案した非核化ロードマップの「大胆な構想」にも言及し、「非核化議論を再び進めようとする努力に敬意を表する」と述べた。　両首脳は北朝鮮問題以外の２国間または国際的懸案での協力も強調した。　尹大統領は両国の経済的な結びつきを強調し、「堅実な貿易・投資が続く中、水素やデジタル技術といった未来の産業分野へ協力が広がっている。なかでも半導体などの先端技術分野でドイツ企業の韓国向け投資が拡大している」と紹介。「世界的な供給網（サプライチェーン）不安が世界経済に悪影響を及ぼすという認識で一致し、安定した供給網の構築とエネルギー安保の促進に向けた経済安保協力を強化することで合意した」と明らかにした。　ロシアの侵攻を受けるウクライナの国民が平和と日常を取り戻せるよう支援努力を続けることや、インド太平洋地域の平和と繁栄に向けたパートナーシップの強化でも一致したと伝えた。　一方、シュタインマイヤー大統領は会見の冒頭、ソウルの繁華街・梨泰院で先週末に起きた雑踏事故を巡り「個人として、またドイツ国民の名で深い哀悼の意を表する」と述べ、負傷者の回復を祈った。尹大統領はこれに感謝の意を示した。