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北朝鮮は18日、午前10時15分頃、首都・平壌付近から東方向にICBM「火星17」を発射した。ミサイルの最高高度は約6100キロ、飛行距離は約1000キロと推定される。最高速度は音速の22倍にあたるマッハ22と推定され、これはICBMの最高速度を満たすという。聯合ニュースは「通常より高い角度で打ち上げたことで最高高度が6100キロとなったが、通常の角度で発射すれば飛行距離は1万5000キロ以上だったと推定される。米本土全域を攻撃できる射程だ」と伝えた。
北朝鮮の労働新聞は発射翌日の19日、金総書記の立会いの下、「火星17」の発射実験に成功したと報じた。その際、金総書記が「愛するお子様とご夫人とともに科学者や戦闘員たちを鼓舞してくださった」とし、立ち会った金総書記に同行した娘の写真を掲載した。写真からは白いダウンコート姿の女児が金総書記と手をつなぎ、発射台付き車両(TFL)に搭載されたミサイルを視察する様子や、金総書記とリ・ソルジュ(李雪主)夫人の間に立つ様子が確認できる。発射時にも金総書記の横でミサイル上昇を見守ったという。
金総書記は李雪夫人と2009年に結婚し、2人の間には3人の子供がいるとされ、第1子は2010年に誕生した男の子、第2子は2013年に生まれた女の子、第3子は性別不明だが2017年に誕生したとされる。
金総書記の第2子について、2013年に北朝鮮を訪問した米プロバスケットボール(NBA)の元スター選手、デニス・ロッドマン氏はかつて、金総書記の娘の名は「ジュエ」だと言及している。
今回、公開されたのは女児で、年格好からして第1子か第2子で、前述の「第1子は2010年に誕生した男の子、第2子は2013年に生まれた女の子」との見方と、デニス氏の話から総合的に判断すると、今回報じられた女児は、金総書記の第2子、ジュエ氏と推察できる。
今年9月には、韓国紙の中央日報などが、英タブロイド紙のデイリー・メールなどの報道を引用し「金総書記の娘が、北朝鮮の国家行事の映像に初めて映ったとの中国専門家の指摘があった」と報じたことがある。
当時、デイリー・メールが金総書記の娘と推測して報じた少女は、北朝鮮政権樹立74周年の記念行事で、複数の子供たちが国旗の小旗を振りながら歌を披露する場面に登場。同紙の取材に応じた、中国の北朝鮮専門旅行会社の関係者は「金総書記が他の児童から歓迎を受ける間、李夫人は真っ先にこの少女に近づいて背中に手を置きながら私的な会話をした」と指摘した。李夫人のこの行動から見ても、複数の子供たちの中でこの少女だけが特別な存在であることをうかがわせた。また、北朝鮮の国営放送は、子供たちが歌い始めるやカメラがこの少女を集中的に捉え、時折ズームアップもした。だが、この時は憶測にすぎず、北朝鮮指導部はその少女が金総書記の娘なのかについて言及しなかった。また、今回のミサイル発射に立ち会った少女とは少なくとも別人であることは、今回、労働新聞に掲載の写真からわかる。
だが今回、娘の存在が初めて正式に明らかになった。金一族が世襲政治を貫いている北朝鮮では、次期指導者の特定につながる可能性がある子どもがメディアに登場するのは異例だ。前出のマイケル・マッデン氏は「今回、娘が公の場に登場したのは、4代目への権力継承は自分の血統に沿って行われると金氏が示すためだったのかもしれない」と分析した。韓国紙の中央日報は発射の際、金総書記の妹・ヨジョン(与正)氏も含め「ペクトゥ(白頭)血統」が「事実上総出動した」とし、娘の登場は「ミサイル発射の成功に自信を表したものとみられる」との見方を伝えた。
韓国の情報機関・国家情報院は22日、発射に立ち会った少女についてジュエ氏と判断していることを明らかにした。
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