【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の無人機が韓国の領空を侵犯し、韓国軍は新たな「ドローン(小型無人機)部隊」を創設する計画を発表した。こうしたなか、軍は要人暗殺が可能な新型の自爆型ドローンを来月から本格的に運用する。 韓国軍によると、今年3月に陸軍の特殊戦司令部に納品されたイスラエル防衛大手、イスラエル・エアロスペース・インダストリーズ(IAI)製の自爆型ドローン「ロテムL」が来年1月から運用に入る。 ロテムLは四つのプロペラを備えたクアッドコプター型で、リュックサックに入れて持ち運び、どんな場所からでも飛ばすことができる。重量6キロ、作戦範囲は10キロで、手りゅう弾2個分の威力を持つ1.2キロの弾頭を搭載すれば30分間の作戦遂行が可能だ。 弾頭の威力は強くはないが、小型で音が小さく標的を精密攻撃できるため要人の暗殺などに活用できる。有事の際に金正恩(
キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)ら北朝鮮指導部を除去する「斬首作戦」を担う特殊戦司令部の特殊任務旅団がこのドローンを運用するという。 北朝鮮は今月26日に無人機5機を韓国領空に侵入させた。うち1機はソウル上空に入り、北朝鮮に戻るまでおよそ3時間にわたり韓国国内を飛行した。 韓国軍は超音速戦闘機や軽攻撃機、攻撃用ヘリコプターなどを出動させたが、1機も撃墜できなかった。無人機は翼幅2メートル程度と小型で、探知さえも容易ではなかった。 北朝鮮の無人機よりはるかに小さい自爆型ドローンを運用することで、要人暗殺を極度に警戒する北朝鮮への抑止力が強まると軍は期待している。
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