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尹大統領は14日(現地時間)、国賓としてUAE入りした。韓国首脳のUAE国賓訪問は1980年の両国の国交樹立以来、初めて。尹大統領のUAE入りから同国は厚遇した。尹大統領が搭乗した専用機が同国の防空識別圏に入ると、空軍の戦闘機が左右2機ずつ計4機で「護衛」。アブダビの空港ではアブドラ外相ら主要閣僚が出迎えた。
15日に尹大統領はムハンマド大統領と首脳会談を行った。尹大統領は「原子力、エネルギー、投資、防衛産業の4大協力分野はもちろん、新産業、保健・医療、文化・人的交流のような未来協力分野でも戦略的な協力を一層強化したことで、両国間の特別戦略パートナー関係を最高レベルに発展させていく重要な出発点になることを期待する」と述べた。これに対しムハンマド大統領は「大統領就任後、初めて国賓としてUAEを訪問してくれたことを非常に嬉しく思う。韓国との戦略パートナー関係をさらに発展させていくことを望む」と応じた。
300億ドルという投資誘致規模は韓国政府の期待を上回るものだった。昨年1年間に韓国が海外から誘致した直接投資金額は305億ドル規模。UAEが締結した国家間協約の中でも最大規模で、大統領室は過去最大だった対英100億ポンドを大きく上回ると説明している。
ムハンマド大統領が今回、大規模な対韓投資を決めた背景には、2009年12月のバカラ原発で始まった両国間の強固な信頼関係があったと大統領室は説明している。同原発は現在、首都アブダビの電力の60%、UAE全体の電力の15%を担っているという。契約から商業運営開始まで、トラブルはほとんどなかったことも信頼度アップにつながったといえる。
韓国大統領室のキム・ウンヘ広報首席は「UAEからの投資は原発と防衛産業、水素や太陽光のエネルギー分野など両国の戦略的協力分野にくまなく投入されるだろう」と説明した。
これと関連して両国はUAEの政府系ファンドによる韓国への投資拡大などを定めた13件の覚書(MOU)を交わした。韓国への投資誘致に関連するものとしては、政府系の韓国産業銀行とアブダビ首長国の政府系ファンド、ムバダラが韓国の有望企業に共同投資するためのパートナーシップMOUのほか、アブダビ国営エネルギー会社のアブダビ・インターナショナル・エナジー(TAQA)が韓国企業への発注を大幅に増やす内容の金融MOUも締結した。
原発分野での協力では、輸出手続きを簡素化する「行政約定」を取り交わした。また、カーボンニュートラルよりも幅広い概念の「ネット・ゼロ(温室効果ガスの排出が正味ゼロ)」達成を目指し、原発を含む両国のエネルギー分野での協力を強化する共同制限を採択した。これには両国による第三国の原発市場への共同進出やエネルギー分野での金融・投資などの拡大も含まれているという。これについて伝えた韓国紙の朝鮮日報は「UAEは中東で初めてカーボンニュートラルを宣言するなど、グリーンエネルギー中心の経済と産業構造への転換を目指している」とし、「これ(共同宣言)により両国関係が『カーボンニュートラル同盟』に進化するとの見方もある」と伝えた。
そのほか、戦略的な防衛産業協力に関するMOU、多目的輸送機の国際共同開発のためのMOU、宇宙協力や水資源分野での協力に関するMOUなども結んだ。
韓国の聯合ニュースは「両首脳の立会いの下で結ばれたMOUは、韓国がUAEの潤沢なオイルマネーを呼び込むとともに、原発やエネルギー、防衛産業の分野を中心とする協力の強化に焦点を合わせている」と解説した。
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