北朝鮮閲兵式に”正恩氏の娘”キム・ジュエ氏登場、統一部「相当な比重を置いて演出」

今月8日、北朝鮮の「建軍節」（朝鮮人民軍創建日）75周年記念閲兵式に出席したキム・ジョンウン（金正恩）総書記の娘キム・ジュエ氏と関連し、統一当局が動向を注視すると明らかにした。

キム・ジョンウン の最新ニュースまとめ

　統一部（部は省に相当）のイ・ヒョジョン副報道官は10日、定例会見を通じて「労働新聞の写真などで見ると、北朝鮮が相当な比重を置いて演出したと見られる」とし、「今後も関連動向に対して関心を持って見守る」と述べた。

　前日、北朝鮮の官営メディア「朝鮮中央通信」などに掲載された写真を見ると、黒いコート姿の娘ジュエ氏が父親＝金正恩総書記とともに閲兵式会場まで一緒に移動する姿が捉えられた。7日の建軍節の記念宴会では軍部の核心幹部の間に位置し写真を撮ったりもした。主要軍行事の度に登場する娘ジュエ氏が事実上、後継者に選ばれたのではないかという推測が出ている。

　北朝鮮の後継構図と関連して、イ副報道官は「判断するにはまだ早いが、あらゆる可能性を念頭に置いて状況を注視している」という従来の統一部の立場を再確認した。ただし、すでに一部の専門家は娘ジュエ氏が後継者に内定したと見ている。

　世宗研究所のチョン・ソンジャン統一戦略研究室長は同日、分析資料を発表し「北朝鮮が核と大陸間弾道ミサイルの開発を通じて『未来世代』の安全を担保するということを隠喩・象徴的に表現するため、キム・ジュエ氏を活用している」とし、「北朝鮮がキム・ジュエ氏を『未来世代の象徴』として掲げているなら、キム・ジュエ氏が自然に未来世代の指導者にもなり得るため、キム・ジュエ氏が後継問題と全く関係がないとは言えない」と指摘した。