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韓国軍合同参謀本部によると、北朝鮮は同日午前7時ごろから同11分ごろの間に西部の平安南道・粛川から東海に向けて2発のSRBMを発射した。それぞれ約390キロ、約340キロ飛行し、東海上に着弾した。
発射地点の粛川からの飛行距離を計算すると、韓国中部の忠清北道・清州やソウル郊外の京畿道・烏山、西部の全羅北道・群山までが攻撃範囲に入る。清州にある戦闘機F35Aの基地や烏山、群山の米空軍基地などを攻撃目標と想定して撃ったと分析される。
北朝鮮が発射した2発について、韓国軍はSRBM、北朝鮮は「600ミリ超大型放射砲」と発表した。この放射砲は誘導機能を持ち、弾道ミサイルと似た軌道で飛ぶため、短距離弾道ミサイルのカテゴリーに入る。
北朝鮮の朝鮮中央通信はこの日、朝鮮人民軍の西部戦線長距離砲兵部隊の放射砲兵区分隊が午前7時に600ミリ放射砲を使って射撃訓練を行ったと報じた。発射地点から395キロと337キロ先にそれぞれ設定した東海上の標的に向かって2発の砲弾を発射したとした。
この放射砲について同通信は「軍の最新型の多連発精密攻撃武器体系」で、「恐るべき威力を誇る戦術核攻撃手段」と説明した。昨年12月末の軍への引き渡し時に国防科学院などはその威力を「4発で敵の作戦飛行場の機能をまひさせ、焦土化できる」と紹介したという。
同通信は「きょうの射撃訓練を通じ、空中優勢を自高自大する(思い上がる)米国、南朝鮮(韓国)の連合空軍力に対する人民軍隊の徹底した抑止準備態勢と対応の意志がそっくり誇示された」と主張した。
発射地点から340キロの付近には韓国空軍の清州基地が、390キロの付近には米空軍の群山基地がある。19日に行われた韓米合同飛行訓練で、韓米空軍の戦闘機がそれぞれ離陸した場所だ。
合同参謀本部は「北の相次ぐ弾道ミサイル発射は朝鮮半島だけでなく国際社会の平和と安定を損なう重大な挑発行為であり、国連安全保障理事会の決議に対する明白な違反。これを強く糾弾し、即座に中止するよう促す」と表明した。軍は北朝鮮の追加挑発に備え、韓米間の緊密な連携の下で動向を追跡・監視していると伝えた。
北朝鮮は2日前の18日に大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星15」を発射している。今年の弾道ミサイル発射は元日を含め3回目。
北朝鮮は今回も、武力誇示の原因は韓米にあると責任転嫁した。韓米が19日に米軍の戦略爆撃機B1Bやステルス戦闘機F35などを投入してまたも合同訓練を実施したとし、「今年に入り何度も合同空中訓練を行って軍事的緊張を高めている」と指摘した。
韓米は北朝鮮のICBM発射を受け、韓国空軍の戦闘機F35AやF15K、米空軍のB1B、F16など10機以上が参加する合同訓練を19日に朝鮮半島上空で実施した。
北朝鮮はこの日の弾道ミサイル発射直後、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)の妹、金与正(キム・ヨジョン)党副部長の談話を発表し、米国を狙った措置を継続することを予告した。
談話は「太平洋をわれわれの射撃場として活動する頻度は米国の行動にかかっている」とし、ICBMを太平洋に向けて撃つこともあり得ると威嚇した。また「最近朝鮮半島で米軍の戦略的な打撃手段の動きが活発になっている」としたうえで、「わが国の安全に直接・間接的な懸念があると判断される時には相応の対応に乗り出す」と警告した。
北朝鮮メディアは通常、武力挑発の翌日にその事実を伝えているが、朝鮮中央通信はこの日、発射から1時間17分後に報じた。
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