<W解説>WBCでは14年ぶりの日韓戦、過去も今も開幕前から選手の発言がヒートアップ(画像提供:wowkorea)
<W解説>WBCでは14年ぶりの日韓戦、過去も今も開幕前から選手の発言がヒートアップ(画像提供:wowkorea)
8日に開幕するワールド・ベースボール・クラシックで、10日には日韓戦が行われる。WBCでの日韓戦は第2回大会以来、14年ぶり。日本戦には特に闘志を燃やす韓国は並々ならぬ決意で試合に臨む。2021年の東京五輪では準決勝で日本に敗れているだけに、今大会では勝利をつかむべく、気合十分だ。そんな中、韓国代表の投手が大谷翔平選手との対決で、故意にデッドボールを狙う趣旨の発言をし、物議を醸している。

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WBCでの過去の日韓戦は2006年の第1回大会、2009年の第2回大会の計8試合で4勝4敗の五分だ。日本が優勝した2006年の第1回大会では2次ラウンドで勝利した韓国ナインがマウンドに韓国の国旗「テグッキ(太極旗)」を突き刺して歓喜した。続く2009年の第2回では5度の日韓戦が行われた。シーソーゲームとなった決勝戦では、延長10回、それまで不振だったイチロー選手が、センターに2点適時打を放ち、日本は2大会連続の優勝を飾った。

韓国代表のWBC最終メンバーで特に注目される選手としては、東京五輪の日韓戦で好投したサイドスロー右腕で、新種のチェンジアップが使えると評判のコ・ヨンビョ(高永表)選手や、「韓国のイチロー」と呼ばれるイ・ジョンフ(李政厚)選手が挙げられる。李選手は昨季の韓国リーグのMVPで、今季終了後の大リーグ挑戦を表明している。韓国リーグでは6年連続打率3割を記録している。また、二塁手のトミー・エドマン選手と遊撃手のキム・ハソン(金河成)選手の二遊間は大リーグ公式サイトが「大会最高」と評する「鉄壁の二遊間」だ。メジャー2年目の金選手は昨季、遊撃手として1092イニングで守備に就き、守備率9割8分2厘を記録した。

大リーグ公式サイトは、日本と韓国が戦う1次ラウンドB組の1位争いの行方を「本命は日本だが、韓国との力の差はわずか。韓国が(決勝戦が行われる)マイアミで優勝トロフィーを掲げても驚かない」と紹介している。

8日の開幕が迫る中、韓国代表のコ・ウソク(高祐錫)投手が韓国メディアに語った発言が波紋を広げている。高選手は1月の米アリゾナ州での代表合宿中、韓国メディアのインタビューに「大谷(翔平選手)と真っ向勝負したい。いざマウンドに上がって投げるところがなければ(体の)痛くないところにあてて塁に出すしかない」と発言。この発言が伝えられると、韓国では「スポーツマンシップに欠く」「冗談でも言ってはいけない」などと批判が相次いだ。

その後、高選手は先月28日に謝罪。「大谷があまりにもすごい打者で、弱点がないように見えた。本当に投げるところがなければ痛くないお尻に遅いボールを投げると言った」と発言を認めた上で、「本来の私はそうではない。投げるところがないからと言ってわざと当てようと思ったことはない。ただ私がそう言ったので弁明することはない。立場を考えず安易な発言をした」と反省の弁を述べた。

大谷選手への敬意も見せ「野球選手なら誰でも大谷に驚異を感じる。心の中で応援している。いつまでも限界に挑戦して勝ち抜く姿がすごい、同じスポーツ選手として勇気をもらっている」と語った。その上で「それでも同じ選手としては、勝ちたいのが当然だ」と話し、改めて闘志を燃やした。

日韓戦は闘志が高まるあまり、選手から発せられる言葉も強くなってしまうのだろうか。第1回大会、アジアランド開幕直前の記者会見では、イチロー選手が「向こう30年は日本に手は出せないなという感じで勝ちたいと思う」と発言したことが韓国側の反発を招いた。「侮辱を受けた」と感じた韓国側から日本敵視の世論が高まり、試合中「イチロー・スズキ」とアナウンスが流れるたびに、球場にブーイングが巻き起こった。

WBCでの日韓戦は2009年の第2回大会以来となるが、第2回大会後の日韓の対戦は2015年の野球国際大会「プレミア12」と2021年の「東京五輪」で計5試合、日本の4勝1敗で、日本が優位に立っている。

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