北朝鮮の連絡無応答に「遺憾」　開城団地の無断使用も非難＝韓国統一相

【ソウル聯合ニュース】韓国の権寧世（クォン・ヨンセ）統一部長官は11日、北朝鮮が韓国との定時連絡に応じていないことについて、「一方的で無責任な態度に強い遺憾を表明する」とし、こうした態度は「自らを孤立させ、さらに厳しい状況に追い込む」と北朝鮮に警告した。統一部長官の名前で発表した声明で述べた。

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　北朝鮮はこの間、韓国側からの通知文の受け取りを拒むなど南北間の連絡業務に非協力的な態度を取ってきた。今月7日からは、南北共同連絡事務所と軍通信線を通じた韓国との定時連絡に5日連続で応じていない。

　ただ、権氏は連絡に応じるよう促す文言を声明に盛り込まなかった。北朝鮮にすがりつくことはしないという意思の表れと受け止められる。

　北朝鮮が南北経済協力事業・開城工業団地の韓国企業の設備を無断使用していることも強く非難した。

　権氏は「北は韓国政府の度重なる要求と警告にもかかわらず団地内の韓国企業の設備を無断で使用し、財産権を侵害している」とし、これは「南北間の投資保障に関する合意書」や北朝鮮の「開城工業地区法」に違反する違法行為だと批判した。無断使用に対する全ての責任は北朝鮮にあるとしたうえで、「北の違法行為への責任を問うため、法的措置を含むあらゆる可能な措置を取っていく」と表明した。

　統一部長官の名前で声明を出すのは2013年7月以来、約10年ぶり。

　権氏は、北朝鮮が開城工業団地の設備を無断で使用し、韓国との定時連絡に応じず、金正恩（キム・ジョンウン）国務委員長（朝鮮労働党総書記）は朝鮮半島の緊張を高めていると指摘し、「統一部長官として、北が間違った道を捨てて歴史の流れに加わるよう願う気持ちで自ら乗り出した」と声明発表の背景を説明した。

　北朝鮮のこうした行動は民族の未来だけでなく自らの未来のためにも正しくないとし、「どの道を選ぶべきかを今一度考え、正しい選択をしてほしい」と促した。