キム・ジョンウン の最新ニュースまとめ
北朝鮮は13日朝、日本海に向けて弾道ミサイルを発射した。翌14日、北朝鮮の朝鮮中央通信は、発射したミサイルについて固体燃料を使った新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星18」だと報じた。同通信によると、「火星18」の試験発射は、「大出力固体燃料エンジン」の性能や分離技術の確認などを目的に実施した。「国家の安全を守る上で最も強い威力のある主力手段」と伝えている。キム・ジョンウン(金正恩)総書記も現地で見守った。
日本政府は北海道周辺への落下予測を踏まえ、13日午前7時55分にJアラートで国民に避難を呼び掛けた。しかし、午前8時16分に、自治体向けの速報システムEm-Netで「落下の可能性がなくなったことが確認された」として訂正。通勤・通学時間と重なったため、北海道内では混乱が広がった。北海道周辺への落下を一時予測した経緯に飛行中の軌道変化が影響した可能性があるとの見方が浮上している。
ICBM発射を受けて国連安全保障理事会は17日、緊急会合を開いた。米国のトーマスグリーンフィールド国連大使は「北朝鮮のICBM発射は北東アジアだけでなく、世界の平和と安全保障の脅威となっている」と非難し、国際社会の一致した対応を求めた。また、北朝鮮との対話を通じた外交解決を強調しながらも、「安保理が今回も行動しない場合、北朝鮮の違法な行為は続く」と指摘した。英国は、北朝鮮が今回、固体燃料式の新型ICBM「火星18」を試験発射したことについて「北朝鮮の弾道ミサイル能力の大幅な向上を意味する」と強い懸念を示した。フランスは北朝鮮の度重なる安保理決議違反を非難した。
また、会合前には、日米など9理事国と韓国が共同声明を発表。安保理決議に違反するICBM発射を「最も強い言葉」で非難した。声明はまた、サイバー攻撃などを通じた北朝鮮の核ミサイル開発資金獲得を防ぐため、安保理制裁の安全な履行を各国に求めた。
一方、会合で中国の張軍(ちょう・ぐん)国連大使は朝鮮半島周辺の緊張は米国の一貫性のない政策こそが原因だと反論し、「米国は問題の核心を直視し、責任ある態度を取るべきだ」と批判した。また、今月、議長国を務めているロシアのネベンジャ国連大使は「議長として会合の開催を認めたが、このようなプロパガンダや政治的な圧力をかけるための会合は開かれるべきではない」と述べ、追加の制裁などに改めて反対した。
国連安全保障理事会が北朝鮮のICBM発射への対応で足並みをそろえることができなかったことについて、韓国外交部(外務省に相当)のイム・スソク報道官は18日、「北が安保理決議違反を繰り返すことに対する安保理レベルの断固たる団結した対応が必要だという立場を政府は堅持している。安保理理事国をけん引するための努力を続けていく」と述べた。また、「北が非核化対話に復帰せざるを得ない環境づくりに向けて、(韓国政府が掲げる北朝鮮非核化ロードマップ)『大胆な構想』を基に北の核脅威を抑止し、核開発を断念させ、外交と対話を通じて北の非核化を実現するという相対的なアプローチを続けていく」と強調。さらに「安保理理事国と朝鮮半島の平和と安定のため、また、北の核・ミサイル脅威に対応するために引き続き緊密に意思疎通していく」と重ねて強調した。
日本政府の松野博一官房長官は18日、「安保理は一部の国々の消極的な姿勢により、北朝鮮よる深刻な挑発行動と度重なる決議違反に対して行動できていないことは大変遺憾」と述べた。その上で、「大多数の理事国が北朝鮮の度重なる挑発を非難した」と指摘。「アメリカをはじめとする他の理事国と緊密に意思疎通を行い、安保理が本来の役割を果たせるよう尽力していく」と強調した。
安保理では今年に入ってから毎月のように北朝鮮のミサイル発射に関する緊急会合を開いている。しかし、声明や決議を採択したのは2017年が最後で、全体としての対応が取れていない。石兼公博・国連大使は「安保理が沈黙している間、北朝鮮は活動を加速して多様化している」と指摘。13日のミサイル発射でJアラートが出されたことに触れ「このままでいいとは思わない。できることをしっかりとやっていきたい」と強調した。
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