【ソウル聯合ニュース】在韓国連軍司令部は18日、南北軍事境界線上にある板門店の共同警備区域(JSA)を見学していた米国人1人が無断で軍事境界線を越えて北朝鮮側に渡る事件が発生したと発表した。この米国人は北朝鮮が身柄を確保していると把握されており、事件の解決に向け国連軍司令部が北朝鮮軍と協力しているという。 この米国人の性別や年齢など身元に関する情報は明らかにされていない。米国が自国民の送還を要求すれば、米朝間の交渉は避けられないものとみられる。 これまでにも北朝鮮は抑留していた米国民の扱いを巡り、米政府との対話を試みたことがあり、今回も北朝鮮側に渡った米国人の解放などについて米朝が交渉を始めれば、対話が途絶えている米朝関係が意外な形で新たな局面を迎える可能性もある。 しかし、北朝鮮の金正恩(
キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)の妹、金与正(キム・ヨジョン)党副部長は、韓米当局が拡大抑止に関する協議体「核協議グループ(NCG)」の初会合開催を翌日に控えた17日に談話を出し、米国が拡大抑止体制を強化すれば在韓米軍が撤収したとしても非核化対話は不可能だとする立場を表明したため、米朝対話の実現は容易ではないとみられる。
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