キム・ジョンウン の最新ニュースまとめ
北朝鮮は朝鮮戦争を「祖国解放戦争」と呼んでおり、1996年に休戦協定締結日(7月27日)を「戦勝節」と定めた。北朝鮮ではこの日は祝日となっている。
北朝鮮では「戦勝節」を前に、既にさまざまな記念行事が開催されている。北朝鮮の国営、朝鮮中央通信は今月20日、「祖国解放戦争勝利70周年を祝う中央写真展覧会が開幕した」と伝えた。キム・イルソン(金日成)主席とキム・ジョンイル(金正日)総書記、キム・ジョンウン(金正恩)国務委員長の3代の姿を収めた映像や写真、文献などが展示されているという。また、かつて金日成主席が人民軍最高司令部を統率した場所を、今月に入り人民軍将兵や青年学生らが訪問したという。
今年の「戦勝節」は70周年の節目にあたることから、当日も例年以上に盛大に祝うものとみられている。大規模な軍事パレードが開かれる可能性も指摘されており、米政府系メディアのボイス・オブ・アメリカは先月23日、衛星写真の分析から、首都・ピョンヤン(平壌)のキム・イルソン(金日成)広場で人の集団とみられる点が捉えられたと報じた。普段は大きな動きがない同広場で、列の形態をした黒い物体が平行に並んでいる様子が確認できたという。
また、ボイス・オブ・アメリカは今月21日、平壌の金日成広場前とテドンガン(大同江)の対岸をつなぐ大型の浮き橋2本が設置された様子が、民間衛星が20日に撮影した写真で確認されたと伝えた。韓国紙の東亜日報によると、北朝鮮は昨年4月と今年2月にも、軍事パレードの1週間前に同じ位置に大型の浮橋を設置したことがあるという。ボイス・オブ・アメリカは、浮橋には爆竹や照明施設などが設置されたとも伝えた。
北朝鮮は今年2月の建軍節75年軍事パレードで、固体燃料大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星18」を初めて公開している。27日の戦勝節でも軍事パレードが開かれれば、新たな戦略兵器が登場するのかも注目される。
22日早朝、北朝鮮は朝鮮半島西のファンヘ(黄海)上に向けて数発の巡航ミサイルを発射した。戦術核弾頭の搭載が可能なミサイル「ファサル」の可能性もあるとみて、米韓当局が分析を進めている。聯合ニュースは「今回発射したのが『ファサル1』か『ファサル2』なら、戦術核弾頭の搭載が可能な巡航ミサイルを発射し、朝鮮半島全域と在日米軍基地をターゲットとした核攻撃能力を誇示する狙いがあると受け止められる」と伝えた。また、24日夜にも北朝鮮の内陸部から2発の弾道ミサイルが東方向に向けて発射された。北朝鮮は「戦勝節」に合わせて、核武力の高度化を誇示するさらなる挑発に出る可能性もある。
一方、「戦勝節」が迫る中、米海軍の原子力潜水艦アナポリスが24日、韓国南部のチェジュ(済州)島に入港した。韓国には18~21日に米軍の戦略原子力潜水艦ケンタッキーが42年ぶりに寄港したばかり。
アナポリスは62隻建造されたロサンゼルス級原子力潜水艦の49番艦で、対水上艦・対潜水艦戦を主な任務とする。ロサンゼルス級原潜は排水量6000トン前後、乗組員は約130人。昨年9月には、朝鮮半島沖の国際水域で、日米韓の対潜水艦演習に参加している。
韓国海軍の発表によると、今回の入港は軍需品の積載を目的としたものだという。「アナポリスの入港により、韓米海軍は統合防衛態勢を強化し、同盟70周年を記念する交流活動を実施する予定」としている。
米韓は核・ミサイル開発を加速させる北朝鮮に対抗し、抑止力の強化を進めており、北朝鮮の「戦勝節」が迫る中、米韓の戦力や連携強化を改めて示した形だ。
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