2002年のサードアルバムのタイトル曲『会いたい』が、2004年にブームを巻き起こしたドラマ『天国の階段』の挿入歌に使われブレークしたが、その代わりに彼はドラマのサントラ歌手へと転落し、その後に発表した曲も『会いたい』以上のヒットにはつながらなかった。
キム・ボムス の最新ニュースまとめ
そんなキム・ボムスが今年3月、国防部勤務支援団・弘報支援班での芸能兵士としての服務を終え、除隊後初アルバムとなる通算6枚目のアルバムを今月19日にリリースした。「これからが音楽人生の第2幕。除隊後は音楽に対する態度がポジティブに変わった」と晴れやかな表情で語る。振り返ってみると、以前はプロデューサーが出した宿題を一生懸命にこなし、どれほどほめられるかを気にしていた。しかし、今は自分が主人という意識が芽生えている。今回のアルバムについて「わたしの息吹と手あかでいっぱいです。結果は別として、アルバムへの愛情の強さがとてつもなく高まったという意味です」と評する。
『会いたい』の影響から逃れようと、初めはいろいろなチャレンジを考えた。ラテンポップもしてみたかった。しかし、『会いたい』を作曲したユン・イルサン氏のアドバイスにキム・ボンムは頭を殴られたような気がした。そのアドバイスとは「ファンが君にくれた初恋(「会いたい」)があるだろう。なぜ初恋を抱くことになったのかを忘れてはならない」というもの。音楽をするのもファンのおかげで、急に変化すればファンがついてくるのは難しいことに気付き、半歩先を進むことを決めた。
こうしてタイトル曲『悲しみの活用法』は、『会いたい』の延長線上に置かれた。ソウル芸術大学の同期でヒット曲も持つ作曲家ファン・チャンヒ氏をプロデューサーに迎え、作曲してもらった。キム・ボンス的なバラードを前面に押し出す代わりにエレクトロニック、カントリー、ヒップホップなど初めてのジャンルを取り込んでバリエーションをつけた。キム・ボムスはこれを「白飯にいろいろな材料を入れ香ばしく炒めたポックムパプ(焼き飯)」に例えた。<Wonder Girls(ワンダーガールズ)>のユビンとフィーチャリングしたヒップホップ曲や、ユンナとデュエットしたポップダンス曲のほか、エレクトロニックやカントリー調、スローゴスペルなど多彩な構成となっている。また、デビュー前に出会い除隊まで待ち続けた彼女に対する切ない気持ちを込めた自作曲も入っている。
キム・ボンスは軍隊でさまざまな経験を積んだようだ。「若くしてデビューし、人間関係などに消極的で逃してしまったことも多かった。閉ざされていた心の扉を開き、性格も積極的でずうずうしくなったみたい」と笑う。歌唱力は抜きん出ているがかっこ良くないという理由で“顔の無い歌手”としてデビューしただけに、消極的な性格には外見に対するコンプレックスもあるのではないかと質問してみると、意外な答えが返ってきた。「もともと容ぼうへのコンプレックスはありません。“顔の無い歌手”としてデビューしたため周りがそう作り上げてしまったんです。ファンはわたしにビジュアルを望みはしないと思うので外見は全く気にしません。むしろイム・ジェボム、イ・スンチョル先輩のように現実に疲れた大衆の心を癒す声が欲しい」
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