パク・チニ の最新ニュースまとめ
この作品で、Rainは彫刻のような肉体美と英語力、無表情ながらカリスマあふれる演技を見せ、主人公の忍者・雷蔵を演じきったと評価されている。スタントも90%以上自らこなした。体を軽くするため、体脂肪を落とすためにつらい努力を重ねたという。
8か月間におよぶ撮影は、文字通り苦難の連続だった。体中があざや傷だらけになり、朝7時に出かけ、午後10時ごろ撮影が終われば、翌午前零時までレッスンを受けた。いつも1日中、疲れ果てていた。国内ですでに成功を収め、俳優兼歌手として十分に良い環境で活動できたRainが、何故そうした苦難を自ら選んだのか。
Rainは、実は韓国に帰りたいと心から思ったが、3つの理由からそうしなかったと打ち明けた。まず、「世界市場に出せる作品を作る」というファンとの約束があった。2つ目は、プライドだ。やっとの思いで100キロのバーベルを持ち上げると、スタッフたちに「根性がない」「マット・デイモンやブラッド・ピットも指導したことがあるが、君が1番だめだ」などと言われ、何くそと思った。3つ目は、真実ではないわい曲した事実を書いた良い(?)記事やインターネットの書き込みだ。毎朝そうした記事をスクラップしながら「何か見せてやらなければ」と考えていたという。
しかし、何よりもRainを奮い立たせたのは、死んだ母親への思いだ。母の苦労を思えば、自分は恵まれている、初心に戻らなければと考えた。
ハリウッドでの主演は、製作のウォシャウスキー兄弟による功が大きかった。米国でアジア人が成功できる可能性は1割未満、最初は笑顔で受け入れてくれても、次に繋がることがないと話す。
「それが、ぼくの横にはウォシャウスキー兄弟、ジョエル・シルバー(同じく製作)がいてくれたので、(ハリウッドの)ほかの人たちも見守ることになった。『何だって彼らがあいつの横にいるんだろう』と思っていたでしょうね」
主人公・雷蔵について、自身と似ている点があるかとの質問には、「似ているところがあってはだめですよ」と笑った。自分は人付き合いや話をすることが好きで、1人で隠れて暮らすのは無理なので、と説明した。続編の可能性については、実は後続作もやる契約をしていると明らかにし、今作の反応が良ければあるはずだとした。
「人生には3回のチャンスがある」と言われるが、自分の場合、1回目のチャンスは、育ての親でプロデューサーのパク・チニョン氏と出会ったとき、2回目はウォシャウスキー兄弟に出会ったとき。そして3回目が、ウォシャウスキー兄弟が『ニンジャ・アサシン』を提案してくれた瞬間だったと語った。
Rainは、この作品への大きな期待と、ハリウッドでの成功への足がかりになるはずという期待も、隠さずに示した。
「やっぱり期待はしています。とても苦労して、一生懸命撮りましたから。興行には関係なく、(自分にとって)最も基本となる映画になると思います。今からが真剣勝負。10回でも20回でも挑戦していけば、いつかは興行成績1位になれる日もくるでしょう」